検索窓
今日:4 hit、昨日:12 hit、合計:47,580 hit

ページ30

[Aside]
『はい、角を曲がるよ』


帰り道、ちゃかちゃんは泣き続ける私の荷物と手を持って、歩いてくれた。
店長と奥さんが、


店「Aちゃんは家族のようなものだから、旅立つのは嬉しいけど寂しくて仕方ないんだ」

奥「しっかりしているけど、人一倍ガマンもしちゃう子だから…心配なの」


なんてことを言うんだもん…涙がとまらないよ…。


「ふぇ、ふぇ、えぇ〜〜〜ん」

『泣いてていいよ。うちまで送るから』

「ちゃか、ちゃん、も、優し、い〜〜〜、ふぇ〜〜〜ん」


ちゃかちゃんはうちの前まで連れていってくれた。
エレベーターに乗り、4階まで着いた。


『何号室?』

「402〜〜〜(泣)」

『鍵は?』

「ここ〜〜〜(泣)」

ガチャ『はい、開いたよ』


バッグのポケットから鍵をだして開けてくれたちゃかちゃんは、まだグズグズしている私の手からハンカチを取り荷物を手渡した。


『こんな時間に女の子の部屋には入れないからね…ここまでだよ』

グスッグスッ「あり、が、と」

『うん、また会いに行こうね。いつでも歓迎してくれるよ』

グスッグスッ「う、ん、うん」


持っていたハンカチで涙を拭いてくれて、ちゃかちゃんは帰っていった…。



pipipi…
「う〜〜〜ん」


昨日、泣きすぎて頭痛い…目もパンパンだわ。
今日はもう何もしない予定だったから、ボーっとして過ごした。


「あ、そうだ!」


ちゃかちゃんたちの配信があるんだ!
帰りに少しはにかみながら、


『明日、配信があるんだ。海人も松倉もでるから、時間あったら観てね』


Aが元気でるように頑張るから…だって〜。
絶対、観るでしょ!!


「いつでるのかな〜。山Pのバックって話だけど…うわっっ!」


真ん中で腕組みしてるちゃかちゃん!カッコイイ!!
くらちゃんもうみも踊ってる、すごいすごい!!

トラジャだけでも歌ってる!
3カイトが画面に映る度に胸が熱くなった。

私も新生活に向かって頑張ろう。
♪Talk it!Make it!を聴いていたら、気持ちが前向きになった。


「ちゃかちゃんたちのお仕事って、ほんとすごいな!」


配信がおわると、興奮気味のるいから電話がきた。


友「JUMPはもちろんだけどさ、トラジャもめっちゃかっこよかったね!」

「うん!昨日会ってたのが夢みたいに思えた!」

友「えっ!ちゃかに会ったの!やっぱすごいな、東京は!!」


また一緒に楽しもうね!と電話をきったけど、しばらく会えなくなるなんてこの時はわからなかった。

14.約束→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
231人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みー | 作成日時:2020年9月27日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。