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2.再会 ページ3

[宮近side]

今年、はじめてJUMPさんのバックにつかせてもらうことになった。

東京ドームでの初日、たくさんのうちわを見ながら花道を歩いていた。
自分のうちわもみつけたけど、ファンサはどうも苦手。
目線とスマイルだけで許してw

手を振ってくれる人もいる。
ありがたいな〜。


『ん?んんっ??』


花道をぐるりと一周してステージ裏に戻った。
俺は急いで海人と松倉を探した。


『海人!海人っっ!!A、覚えてるか?』

海「え?A?小学校で一緒だった?」

『そう!野々宮A!!一塁側ベンチ上のスタンドにいた!!』

海「マジで?よくみつけたな。あとで花道にまた行くから見てみるわ」


海人は俺ほど興奮はしていないもののすぐに松倉に話しに行っていた。
おい、Aだよ!Aがいるんだよ!!
あの感じだと俺たちに気付いているはず…うわ〜!


Jr.コーナーの直前、円陣を組む。


『とびっ子の皆さんに覚えてもらってもいいですか!』

虎「さんせーーーい!!」


Aにかっこいいところをみせてもいいですか!さんせーい!!と心の中でひとり気合い入れをした。
俺史上ナンバーワンといえるキレのあるLockLockを踊ったw


如恵留「今日、ノッてるね?」

『やべー、サイコーに楽しい!』

松「次の出番で海人と花道行くから、探してくるな」


そばにいた松倉がニッと笑って耳打ちしてくれた。
先に花道へ行った海人と松倉を追いかけ、小走りで俺も一塁側に向かった。


松「お〜、ほんとだ!あれ、野々宮じゃん」

海「俺らのこと、わかってんのかな?あ、海斗もきた」

『なぁ、やっぱAいただろ?』

海「いた、いた。ベンチの上な」

『うん、あれ、絶対そうだ!……A』

松「何年ぶりだ?」

『もう10年になるよ』

松「すごいよな、同級生をみつけるってw」

海「よかったな、海斗。また会えて」


海人は小学生の頃から俺の気持ちに気付いていた。
松倉はAが引っ越した後にやっとわかったみたいだったけどw



㏌2006

入学式のあと、お母さんに「Aちゃんは引っ越してきたばかりで心細いはず。だから海斗、助けてあげてね」と言われた。
助ける=笑わせると思った俺は、毎日笑わせなくちゃと頑張っていた。

Aが笑うと嬉しくて、いつしか”Aはずっと俺が守るんだ”と思うようになっていった。
幼い俺はクラス替えがあるとは知らずに…。

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作者名:みー | 作成日時:2020年9月27日 21時

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