四葉院中学オカルト部！~オカ部の日常~ (ページ8)

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四葉院中学文化祭!〈Ⅲ〉ページ8

みんな初めまして!
ここからは俺、尼野鬼羅がお送りするよ!

俺達の出し物は、『魔界喫茶』というものになった。
俺達が怪物や悪魔の格好をして、メニューもそれっぽいものにする。うちの学校は結構お金に余裕があるみたいで、お金がかかりそうなこの企画に、すんなりＯＫ出してくれたんだ。
料理の担当は、椿先輩、渉ちゃん、香くん。３人とも料理がすっごく上手だから、これはかなり期待できると思う。

そして待ちに待った文化祭当日。
文化祭開催式前、俺達が喫茶店の準備をしていると、１人の男の人が近づいて来た。
誰だろう?生徒でないのは確かだ。見たことがないし。ついでに先生でもない。まず、Ｔシャツを着ている時点で、先生だという可能性は捨てていいだろう。
人懐っこそうな笑顔の人だ。何故か段ボール箱を抱えている。

不思議に思いつつも準備を進めていると、その人がいきなり話しかけてきた。
「なぁなぁ、此処に潮原渉っていう生徒、おらん？俺、その渉に用があるんやけど」
「え、まぁ居ます…けど。今は、向こうで準備してますよ」
「ほんま!?なぁ、悪いんやけど、その子呼んで来てくれん?あ、俺は西山陸斗や!名前言うたら分かると思うで!!」
「は、はぁ…」
随分押しが強い人だなあ…

「渉ちゃん、ちょっと来てほしいんだけど、良い?」
「はい!!なんでしょう、尼野さん?」
渉ちゃんは道具のメンテナンスをしていた。これは手短に済ませたほうが良いな。
「西山陸斗って人が呼んでるんだけど、渉ちゃんの知り合い?」
「え!?陸兄!?ちょ、ちょっと待ってください、今行きます!!」
やっぱり渉ちゃんの知り合いだったみたいだ。

「おー、渉!!久しぶりやんなあ!!それから先輩さん、渉呼んでくれてありがとうなぁ♪」
俺たちが来たことに気付くと、西山さんはお花が見えるほどのキラキラした笑顔を見せた。
「陸兄ー!!久しぶり!!今日はどうしたの?」
「ほら、今日は喫茶店やるんやろ?その事実家に話したら、ぎょーさん野菜送ってくれはったんや!ほら!!」
西山さんが持っていた箱を開けると、中には色とりどりの野菜や果物。
「凄い…おいしそう」
思わず呟いてしまう。
「せやろ?完全なる無農薬栽培やさかい、安心安全やで!!」
「っしゃー!!陸兄ありがとー!!陸兄の所なら安心だね!」
「そう言ってくれるとうれしいわー♪ほな、文化祭頑張ってなぁ!」
そう言って、西山さんは去っていった。

もうすぐ開催式。文化祭、ますます楽しみだよ!!