同期の黎弥２ (ページ24)

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愛莉 side.

「……………謝りにいこう。まだ間に合う。」

……………なに言ってんのこの女

愛莉「あんたなに言ってんのあたしはもう辞めたの」

「そうやって逃げるの？
黎弥からも会社からも。」

愛莉「つっっ……あんたに、！！
あんたに何がわかんのよっっ！！」

…私が欲しいもの全部手に入れたあんたに、
わかるわけない。わかるわけないのよ。

「……………知らないよ。そんなこと。
でも、愛莉ちゃんが仕事頑張ってたのも
遅くまで残業してたのもちゃんと見てたよ。
黎弥のことが好きなんだなっていうのもちゃんと」

大嫌いなのに、心の底から嫌いなのに

わたしが欲しかった言葉をくれる。

「……ほら、涙拭いて」

愛莉「うるさいっ、！」

「はいはい、行くよ。笑」

グイグイ腕を引っ張るこいつのことを、
わたしは嫌いなんかじゃなくて、心の中でずっと。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯憧れていたのかもしれない。

黎弥さんが好きなんじゃなくて、……

この人にずっと、ずーっと、憧れていたの。