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A side.
「寝ちゃった………(笑)」
珍しく澤くんもぐっすり眠ってる。珍し。笑
「……………え、誰だろ、……………………はい?」
ブーッ……ブーッって音を立てるiPhone
表示している知らない番号からの着信
樹「……………もしもしA?」
「………………樹…………………………?」
向こう側から聞こえてくるのは
樹の鼻にかかったような優しい声
みんなが起きないようにベランダに出た。さむ。
カーディガン持ってくればよかった。やらかした。
樹「……………元気?」
「……………急にどしたの?
もう連絡してこないでって言ったの樹だよね?」
我ながら意地悪だなぁ……って思う。
樹「……………ごめん。」
すぐ黙るの。樹の癖だったなあそういえば
なんて振り返ることができるくらい
樹のことが想い出に変わっていることに驚いた
樹「……………会って話したい。」
「……………話すことなんてないよ」
いきなり別れを告げられて連絡がとれなくなって
あの時どれだけ苦しかったか。樹は知らないでしょ?
黎弥「……………A?なにしてんの?」
樹「……………彼氏、できたの?」
「……………もう連絡してこないでね」
無理やり切った。だって……………今更ずるい。
黎弥「……………ん。これ。」
「あ、……………ありがと。」
カーディガンを羽織らせてくれる黎弥
……………⋯やっぱり優しいんだよね。
黎弥「……………なに泣いてんの?」
黎弥の優しさがすごく温かくてくすぐったくて
すごく泣きたくなって……気がついたら泣いてた
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作者名:m o n a . x他1人 | 作成日時:2019年10月28日 10時