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Episode.3(pine) ページ3

絡新婦(じょろうぐも)である空蝉(うつせみ)はその種族性ゆえか愛されることを何よりも好む。

ゆえに自らを飾り立て、好いた相手にはとことん媚びる。

周りから非難されようと気にしない。

それで想い人が喜んでくれるのならば彼女は幸せであった。



空蝉は裏切ることを許さない。

愛と憎しみは紙一重。



「泣いちゃうくらいなら最初っから私を愛さなければ良かったよ」



そしたらだぁれも傷つかなかった。

中途半端な優しさは、ただの自己満足でしかないのだと。



空蝉は人間が好きだった。

傲慢さも、強欲さも、全てが愛おしいものであった。



「ばいばい××ちゃん」



空蝉は人間が好きだった。

しかしヒトとは儚くほんの一時しか生きられない。


どれだけヒトを愛しても。

彼らはすぐに消えていった。



「人間ってとっても脆いのね」



いつしか少女は人間界へ行くことをやめていた。

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作者名:零&泣き虫な少女様&pine様&みぃ様&コーヒーカップ様 x他1人 | 作者ホームページ:livedoor.blogcms.jp/lite/blog/cenma524/  
作成日時:2017年12月26日 22時

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