Segreto - side. R.A.

＊ ページ20

ab「佐久間」




sk「なぁに？」




ab「ん」




俺が両手を広げれば、少し驚いた様子を見せながらも、素早く俺の元に来た。


小動物かよ笑


丁度良く腕の中に収まる佐久間をじっと抱きしめていたら、段々と佐久間の力が抜けてきた。


…さっきのローテンションは仕事のストレスとかが原因だったのだろうか。




ab「もう寝る？」




疲れていたら早く寝るべきだと思い、そう聞いてみる。




sk「……いや、」




けど、返ってきた返事は予想外のもの。


目が合った佐久間の顔はさっきまでの暗い顔じゃなく、悪戯っ子の様な笑顔。


…この表情は……




俺の首に腕を回し、背伸びをした佐久間の口がちゅっと重なる。




sk「実は佐久間さん、明日休みになったんですよ」




ab「………へぇ」




…そういうことね。


ストレス解消の為か何なのかは知らないけど、可愛い可愛い恋人のお誘いには乗らなくちゃ。


据え膳食わぬは男の恥、ってね。




ab「じゃ、今日明日は何をしても平気ってわけね？」




sk「………そーゆーこと」




佐久間のニヤッと口角を上げた顔に挑発され、今すぐソファに押し倒したい気持ちをぐっと堪える。




sk「わっ…！」




佐久間を抱きかかえ寝室へ。


流石にベッドの上じゃないと、仕事の疲れもある佐久間に負担が掛かり過ぎるだろう。


…なんて俺は紳士的なんだろうか。


こんな彼氏あんまりいなくない？




電気で明るい寝室のベッドに佐久間を降ろして、その上にゆっくり覆い被さる。


目を瞑った佐久間の額に、そっとキスを落とした。

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