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ab「何があったのかわからないけどさ、こんな辛そうに泣いてる佐久間は抱けない。
そんな気分でやったって、余計悲しくなっちゃうよ」
きゅっと抱き締められる力が強くなって、余計に涙が止まらなくなる。
次第に鳴き声も詰まってきて、喉から勝手にヒックと音が鳴り出した。
sk「ッ…阿部ちゃっ……ごめっ……」
ab「謝んないでよ。…何か辛いことあったの？」
ころんっと阿部ちゃんが身体の向きを横にして、その勢いで俺まで横になる。
阿部ちゃんの問いに対して、俺は控えめに頷く。
そっかぁ…と小さく呟いて、阿部ちゃんは俺の頭を撫でた。
…俺は、この人を殺さなきゃいけない。
こんなに好きなのに。
こんなに愛してるのに。
ふっかは外れて良いと言ったけれど、そうもいかない。
今回の件はふっかだって辛いはず。
俺だけが楽するわけにはいかない。
なんで、こんなことになっちゃったんだろ。
あの時ターゲットが被りさえしなければ。
被ったとしても、タイミングがずれてさえいれば。
そしたら、何も知らないでずっと一緒にいれたかもしれないのに。
……神サマはなんて残酷なんだろうか。
今まで俺が沢山人殺してきた罰なのかな。
悔しさと悲しさと苦しさとで、息が出来ない。
どうにも出来なくて、ただただ阿部ちゃんの背中に手を回したまま、彼のTシャツを握り締めた。
ab「……このまま寝ちゃおっか」
sk「うん……」
俺が泣き止んできたころ、阿部ちゃんはそう言った。
額に軽くキスを落とした彼は、そのまま瞼を閉じた。
うん、と言ったものの、眠れない。
というか、眠りたくない。
寝てしまったら、もう明日になってしまう。
阿部ちゃんから離れなきゃいけなくなってしまう。
そんなこんなで眠気と戦っていたら、気がつけば日が昇っていた。
…眠らなくても、朝が来てしまった。
阿部ちゃんはすやすやと、気持ち良さそうに眠っている。
起こさない様に、ゆっくりと彼の腕を俺から解く。
sk「………ん」
そっと、唇に触れるだけのキス。
これで最後。
こっからは、覚悟を決めなければ。
阿部ちゃんへの気持ちは、全て封印しないと。
静かにベッドから抜け出して、必要な荷物は全てスーツケースに纏める。
仕事でよく着るお気に入りの黒いパーカーを羽織って、家のドアを開けた。
sk「……バイバイ、阿部ちゃん」
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さーちゃんキンプリLove(プロフ) - れいあさん» 更新楽しみに待ってます！これからも頑張ってください！ (2020年6月10日 19時) (
レス) id: 5394df7d2a (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - さーちゃんキンプリLoveさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言ってくださってありがとうございますーーー！好きと言っていただいて本当に嬉しいです！是非頑張らせていただきます(*´艸｀*) (2020年6月10日 18時) (レス) id: 0e24289ba8 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - めぐみみさん» 逆…ありますね！(笑)阿部ちゃんsideでももうすぐです！ありがとうございます、更新度最近落ち気味で申し訳ないですが是非がんばらせていただきます！ (2020年6月10日 18時) (レス) id: 0e24289ba8 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃんキンプリLove(プロフ) - 初めまして，このお話がハッピーエンドになるのかならないのか更新されるたびハラハラしながら読んでいます笑とてもとても好きな作品です！これからも頑張ってください！ (2020年6月10日 16時) (レス) id: 5394df7d2a (このIDを非表示/違反報告)
めぐみみ(プロフ) - ああっ!!佐久間くんに阿部ちゃんの正体がバレてしまいましたね。てことは、逆もあるってことですよね?うわぁ、辛すぎる…。でも、更新されるのを楽しみにしています。 (2020年6月10日 0時) (レス) id: 5685bea8d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいあ
| 作成日時：2020年5月26日 16時
