黒瑪瑙の代償 ページ7
mm「くっ………う゛っ………」
絶えず襲ってくる頭痛と吐き気。
真っ直ぐに歩けないほどの目眩と倦怠感。
おまけに両目にまで激痛が走る。
あぁ、またか、なんて心の中では呑気に思いながらも、口から溢れるのは呻き声ばかり。
数年前から、偶にこんな風に体調が急激に悪化することがよくあった。
この眼になってからだ。
目黒の眼であるオニキスは厄除けの効果があるらしく、
“そういえばオニキスって、ネガティブな気を吸い取って石の中の暗闇に閉じ込める、とかいう効果があるって噂あるよね。”
なんて前回の体調不良時に目黒は宮舘に言われた。
正直、石の効果とかはよくわからない。
が、眼の痛みからして、何かしら関係はあるのだろうとは勘づいていた。
mm「ッ……み…ず………」
喉の渇きから水を欲するも、近くに飲用水は無い。
いつもなら数歩の距離にある冷蔵庫も、今は道のりが無限に感じる。
mm「っく、ん………」
少々溺れそうになりながらも水の入った瓶に直接口をつけてぐいっと飲めば、横から溢れた水が首を伝う。
体温が上がっている身体には丁度良い冷たさであった。
ガチャン、と力加減が効かずに荒々しく瓶を置き、目黒はベッドの方へ戻ろうとしたその時だった。
mm「あーやっば……あ゛……！？」
まともに力の入らない足がもつれ、床に倒れ込み、正座の様にしゃがみ込んでしまう。
少々の痛みは感じたものの、顔から倒れなかったため大きな怪我はなかった。
が。
mm「ッッ！……ﾋｭｯ……はッ……！？」
自分の意思に関係なく収縮し出す胸部。
息を吸おうと吸えば勝手に吐き出し、吐こうとすればこれでもかと息を吸ってしまう。
気がつけば吸うばかりになっていて、息を吐き出せないせいで余計に酸素が入ってこない。
酸欠でふわふわとし出した頭でどうすべきか考えようとしても、何も浮かんでこない。
目黒は思わず両手で自らの首元を押さえた。
mm「ッあ……ﾋｸｯ………ぐっ……ﾋｭｯ」
誰かに知らせようとしても扉は遠く、まともな声も出ない。
自らの口から出るのは、大袈裟くらいな息の音と唸り声。
視界が白くチカチカし出し、全身から力が抜けぺしゃりと顔から床に倒れる。
＿＿＿やばい、俺このままだと死ぬかも。
なんて考えが回らない頭に浮かんだ。
「めめ！！！！！」
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そら。 - お忙しい中リクエストに応えていただきありがとうございました！まさに読みたかった場面で感動です…。これからも頑張ってくださいね、応援してます！ (2021年1月31日 22時) (
レス) id: c6c4969a03 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - そら。さん» 大変遅くなりました、リクエスト書かせていただきました…！全4話構成となっておりますので、是非読んでいただけたら幸いです！ご希望に添えていればいいのですが、、是非これからもこの作品をよろしくお願い致します！ (2021年1月31日 17時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - Rawさん» こちらこそです！！！かなりお話が長くなってしまいました、(笑)え、是非是非！！！リクエストいつでもお待ちしております！いつもこの作品を本当にありがとうございます！ (2021年1月11日 11時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
Raw(プロフ) - れいあさん» 今回もリクエストに応えていただき、本当にありがとうございます！今回のお話も本当に凄いです！！また機会がありましたらリクエストしてもよろしいでしょうか、、？ (2021年1月3日 23時) (レス) id: c8dae37643 (このIDを非表示/違反報告)
れいあ(プロフ) - Rawさん» 遅くなり申し訳ありません、目黒くんのお話書かせていただきました…！中々ご希望に添えているか不安ですが、出来る限りやったつもりなので是非読んでいただけたら幸いです。リクエスト2度も本当にありがとうございました(泣) (2021年1月3日 20時) (レス) id: dccccf6903 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいあ
| 作成日時：2020年12月12日 8時
