L e g a r E 02 (ページ5)

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「なんか食える？」

『むり…』

「食欲ない？」

『お腹すいてるけど、食べたら吐きそう』

「ちょっとだけでも、無理？」

『吐くの怖い』

「食わねぇと薬飲めねぇんだよなぁ」

わかってる

わかってるんだけどさぁ…

「んー、じゃあ、もうちょい時間おこ。寝な。」

『はーい…』

「貧血？」

『わかんないけど多分それもある、ぐるぐるする』

「顔すげぇ白い。目瞑ってると怖くなる」

『そんなに怖い…？』

その怖さを白くて幽霊みたい！

という白さだと思っていたけど。

脇腹の傷のある部分にそっと手を置いて

「あの日も血色無さすぎて白かった。」

って言ってくる。

『かずくんにも、冷たい手で触った時

あの時のこと思い出すって言われた』

「みんな後悔してんだよ

お前を守れなかったこと。

アイドルなのに、女の子なのに

体に傷をつけてしまったことも

男が5人もいて

誰もすぐに助けてあげられなかったこと」

『でも、潤くんきてくれたじゃん』

「あの日、たまたま雨が降ってきて。

Aの体が冷やされたおかげで

そこまでの出血量がなくて大丈夫だったけど

ほんとに…失うものがあるのって

すげぇ怖いって改めて思った」

『あの時も、今日も、来てくれてありがと』

10年たったけど

私はずっと、このみんなが大好きだって

改めて、改めて…思うんだ。