L e g a r E 02 (ページ30)

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目の前の景色は、残酷だった。

全てが全て見ていられなくて

私はすぐにロケバスに戻ってしまった。

これは、きっと悪い夢。

だって現実でこんなこと…

起こるわけないから。

でも、それは、現実以外の何者でもない。

私たちは避難所の横に止めさせていただいて

ロケバスの中で一夜を過ごす。

「＿＿いっぱいなんですか…？」

ふとそんな声が聞こえてカーテンを開けて外を見る

子供を連れたお母さんが「子供だけでも」と

避難所に来るが、そんなスペースはない、と。

こんな寒い中いたら、体に悪い

それなのに私はバスで

エンジンがついてるから暖かいし

毛布も、変えの衣装もある

同じ人間なのに、それはずるいよ

そう思ったら、ロケバスをおりていた

『あの…』

「え、」

『よかったらロケバスの中で温まりませんか？』

「あ！結城Aだ！嵐の！」

「嵐の？」

『そうだよ、知っててくれてるんだ。うれしいなぁ』

「僕ね、大野くんが好きなんだ！」

『おー！おーちゃん喜ぶよ！』

「でも、悪いです、他にも沢山の芸能人や

スタッフさんもいるだろうし…」

『何言ってるんですか！

困った時にはお互い様ですよ！

私たちは芸能人でもありますけど

何もしてなければ同じ普通の人間です！』

そう言って手を引き招く。

スタッフさんも涼介くんも

私の話を聞いてくれていて

快く乗せてくれる。

お腹すいたとせがむ子供に

ケータリングを分け与える。

ここで、わたしにできること＿＿＿