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別にいつも食べているものがあったかくないわけじゃない。
この料理が特段熱い訳でもない。
温度とかそういう問題じゃなくて、温もりを感じたんだ。
きっと、人の＿＿＿
「……ねぇ怪部さん。良ければ私達にお話、聞かせてくれないかしら。」
『……』
「僕からもお願い、怪部さん！」
『な、なんで……』
人の過去なんて聞いても面白くないだろうに。
それに君は毎度そうやって聞いて、後で後悔するんだ。
「＿＿＿そんな顔してる君を、ほっとけないよ。」
『……そんな顔、って。んなに酷い顔してる？私。』
「うん。凄く。」
言い切られた。なんでこんなときは強気なんだ……
『……また、後悔しないでよね。』
事の始まりは約10年前に遡る。
『ねえ、おかあさん……？おきてよ……。』
四歳の時、私は周囲より少し遅れて個性が発現した。
発現したのは丁度母と遊んでいた時。
無意識に発動した怪力で、母は大怪我をした。
「A……？」
『おとうさん、おかあさんが……』
「っく、来るな！！」
『おとうさん……？』
力の暴走した私は、白目は黒く染まり、肌は灰色に変化していた。
加えて傍には倒れた母。
父と母のどちらの個性にも似つかぬその見た目に、きっと娘が怖くなったのだろう。
父は私を見るなり逃げ出した。
その後、父が呼んだと思われる救急車で、母は病院へ搬送された。
幸い命に別状は無かったが、頭を強打し、記憶の欠落が生じた。
偶然か必然か、私の存在だけが母の中から消えたのだ。
母は私を知らぬ子供のように扱い、父は私を恐れるようになり。
個性を発現させた時の風貌や、その暴力的な個性から、「怪物」と恐れられるようになった。
家に帰っても私の居場所などない。
あの日以来、「ただいま」と言っても、「おかえり」は帰って来ない。
大好きだった私の家族は、私が壊してしまった。
『それでも、私はとうさんとかあさんが大好きだった。
私がいなくなれば、二人は元の優しい二人に戻ると思った。
だから中学に上がるときに家を離れて、あの海浜公園に住み着いたんだ。』
ひとしきり話した後の二人の顔は、見なくたってわかる。
きっと親子揃って曇った顔をしてるんだろう。
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れふたー(プロフ) - 結衣さん» そこまで言って頂けて嬉しいです！学業との兼ね合いで更新に波があったりしますが、できるだけ毎日更新できるように頑張ります！ (2020年5月2日 15時) (
レス) id: 71a6eff1cd (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - この作品最高です！！！頑張ってください！！ (2020年5月2日 14時) (レス) id: 595fd40667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れふたー | 作成日時：2020年4月15日 0時
