からかいがいのある奴 ページ6
「ねえ怪部さん、ご飯の事なんだけど……」
いつも通り夕方の特訓中の緑谷君が話しかけてくる。
二人は大抵早朝と夕方の二回、この公園に来て掃除やらをしている。
『ご飯がどうしたの？
別に中身は食べれればそれでいいけど。』
「えっとね、昨日お母さんに頼んだんだ。
特訓を手伝ってくれてる人にご飯をあげたいって。
そしたらお母さんが『是非うちで一緒に食べましょう』って言ってて……。」
『え、いや人様のお家にお邪魔する訳には……。
ていうか別に私手伝ってなくない？
むしろ邪魔じゃない？』
「いやいや、そんな事ないよ！
それに僕が迷惑かけちゃってるから。
どうかな？これぐらいはさせて欲しいんだけど……」
そう言って少し申し訳なさそうにこちらを見てくる緑谷君。
んな顔されたら断れるわけ無いでしょ。
『わかった。そういうことならご馳走になるよ。』
「よかった！じゃあ今日帰る時に一緒に家に案内するよ！」
ったく、いい笑顔するね。緑谷君。
「怪部さん、お待たせ！」
『ん、お疲れさん、緑谷君。』
今日の特訓は終わったらしく、少し息切れしている緑谷君がこちらに走って来た。
「じゃあ、行こっか。」
その言葉と共にさも当たり前かのように差し出された彼の手。
どういうこと？手を繋げと？
私がしばらくその手をじっと見つめていると、緑谷君の顔がだんだん赤くなっていった。
なんだこの生き物。おもしろいな。
「あっちが、これはその……もう結構暗いから、はぐれたらいけないと思って……」
凄い早口で彼はそう言い放った。
『はいはい。
エスコートはお願いしますよ、緑谷君。』
ぽん、と固まっている彼の手の上に私の手を重ねると、ボフッと蒸気のようなものが体から出る。
なるほど。これはからかいがいのある人種だな。
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れふたー(プロフ) - 結衣さん» そこまで言って頂けて嬉しいです！学業との兼ね合いで更新に波があったりしますが、できるだけ毎日更新できるように頑張ります！ (2020年5月2日 15時) (
レス) id: 71a6eff1cd (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - この作品最高です！！！頑張ってください！！ (2020年5月2日 14時) (レス) id: 595fd40667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れふたー | 作成日時：2020年4月15日 0時
