約束 ページ31
あの男、死柄木弔と会ってから随分と経ち、季節は冬になりかけていた。
あと入試まで三ヶ月。
私と出久は各々の課題を突破するため、毎日鍛錬に勤しんでいた。
いつか来るかもしれない男のことは、あえて考えないようにしていたんだ。
今日、出久がオーバーワークで倒れたと聞いた。
オールマイトから渡されていたプランに加えて、更にトレーニングをしていたせいらしい。
全く、頑張りすぎでしょ。
そういうとこ嫌いじゃないけど。
『頑張るのは良いけどさ、ちゃんと自分の限界もわかっときなよ、出久。
やり過ぎたっていいこと無いんだから。』
「それ、オールマイトにも言われたよ……。」
『はは、まあ皆そー思ってるってことよ。
無理して倒れて入試受けれないとかなったら、本末転倒だし。』
「うん、気をつけるよ。」
……まだちょっと心配だけど、まあ二人から言われれば大丈夫か。
「……あのさ、A。
誕生日の時のお願いの事なんだけど……」
そういえば、ずっと先延ばしになっていたっけか。
『何？やっと決まった？』
「うん。
……ずっとここにいて欲しい、ってダメかな……？」
ずっとここにいて欲しい。
それはつまり、ずっと家族として一緒に居たいということだろう。
それだけ、出久は私のことを大事に思ってくれているんだ。
『ダメかな、って言うけど、私に拒否権無いし。
ていうかそんなことなら、むしろこっちからお願いしたいくらいよ。
なんで急にそんな事？』
「……最近、君が、消えてしまう夢を見たんだ。
夢の中の君は、僕の手の届かない所に、一人で行ってしまって……
あの夢を見てから、いつか君が居なくなってしまうんじゃないか、って……怖くなったんだ。」
……それで、さっきのお願い、か。
『わかった。約束するよ。
＿＿＿どこにも行かない。ずっとここにいるって。
夢の中みたいに、私は消えたりしないから。』
「＿＿うん、約束だよ！」
今私は君のために、酷い嘘をついたかもしれない。
『……ごめん』
「？どうしたの？」
『いや、なんでもない。』
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れふたー(プロフ) - 結衣さん» そこまで言って頂けて嬉しいです！学業との兼ね合いで更新に波があったりしますが、できるだけ毎日更新できるように頑張ります！ (2020年5月2日 15時) (
レス) id: 71a6eff1cd (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - この作品最高です！！！頑張ってください！！ (2020年5月2日 14時) (レス) id: 595fd40667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れふたー | 作成日時：2020年4月15日 0時
