邂逅 ページ29
それは、勉強の気分転換に海浜公園を歩いている時だった。
「あんたが『海浜公園の怪物』か？」
突然、暗い雰囲気の男の人が話しかけてきた。
『……
「てことはそうってことだな。」
『……』
「沈黙は肯定と受け取っておくよ。」
『すみませんが、どなたか存じ上げないのですが。』
「あぁ、俺は死柄木弔。
なあ怪物、俺と一緒に来る気はないか。」
『……は？』
一緒に来る、って、どういうこと？
こっちはあんたの素性も知らんっていうのに。
『どういうこと、でしょうか。』
「今俺は仲間を集めてるんだよ、あるヒーローを殺すためのな。
そのスカウトに来た。」
『……なんで私を？
敵でもなんでもないですよ、私。』
「知らないのか？
あんた、敵の中じゃあ有名人だぜ。
自分の親を殺しかけた怪物だってなァ。
そんな怪物をスカウトに来たんだよ。」
ああ、「怪物」と呼ばないで欲しいな。
非常に不愉快だ。
『申し訳無いですが、今はもう「怪物」では無くただの人間ですので。
他を当たって下さい。』
私はもう怪物じゃないんだ。
そう、彼が言ってくれたから。
「……そうか、まさか断られるとは思っていなかったなァ。」
一体なんの根拠があってそう思うのか……
私の何を知っているわけでも無いだろうに。
「あァ、なら……消さないとなぁ？」
『なっ……！？』
今まで棒立ちだった男が急に接近してくると、私の首をめがけて手を伸ばしてきた。
首に男の手が触れた瞬間、皮膚が割れるような痛みを感じる。
『痛っ……！』
慌てて手を振り払う。
悪いけど力の手加減なんてしてる場合じゃないから、かなりの勢いで男の手は離れていった。
「……死なないのか……？」
『何するんですか……！痛かったですけど死にはしませんよ！』
「まさかそこまで個性が強力だったのか……」
恐らく今のが男の個性で、普通だったら死んでいたのだろう。
ただ生憎私の個性は異常なのでね。
この位じゃ死なないのですよ。
「俺の個性で壊れないんだ……
……気に入った。」
『え、いやあの……』
気に入られても私は困るだけなのですが！？
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れふたー(プロフ) - 結衣さん» そこまで言って頂けて嬉しいです！学業との兼ね合いで更新に波があったりしますが、できるだけ毎日更新できるように頑張ります！ (2020年5月2日 15時) (
レス) id: 71a6eff1cd (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - この作品最高です！！！頑張ってください！！ (2020年5月2日 14時) (レス) id: 595fd40667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れふたー | 作成日時：2020年4月15日 0時
