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そう言うと、周りに居た女子達は皆散っていった。
個性で人を判断するなんて、馬鹿馬鹿しい。
『出久、こんな奴らの中で過ごしてきたのか……』
よくあそこまで優しいままでいれたもんだ。
ヒーローという夢だって、馬鹿にされてきたかもしれない。
普通なら心が折れていてもおかしくないのに。
「おい長髪、ちょっと来い」
『……あぁ、朝のツンツン頭君？』
「んだよそれ！！いいから来いや！」
急にツンツン頭君が近寄ってきたと思えば、乱暴に腕を掴まれる。
振り切ろうと思えば振り切れるけど、とりあえずついて行っても大丈夫だろう。
着いたのは人気の無い中庭だった。
『んで、何の用ですか。』
「用もクソもねぇだろォ……なんで無個性のデクを庇う」
『さっきの聞いてなかったんですか。
人を個性で判断するのは愚の骨頂ですよ。』
「んだテメェ！！」
ツンツン頭君の手の平で爆発が起きる。
きっとこれが彼の個性なんだろう。
『良い個性じゃないですか。
あんたには勿体ないくらい。』
突然ツンツン頭君の目が見開かれ、私に手の平を向け、爆発してきた。
『いった……あんた今の私じゃなかったら大怪我だよ？』
火傷した跡がみるみる治っていく。
私の個性知ってたわけじゃないよね？
何？反射でやっちゃったの？
「A！？かっちゃん！？何してるの……！！？」
ツンツン君の後ろを見ると、どうやら走ってきたらしい、息切れした出久が居た。
『ちょっと話をしてただけだよ。大丈夫。』
「本当に……？」
『本当。ね？ツンツン君。
＿＿＿暴力沙汰にはしたくないでしょ？』
最後の一言は、ツンツン君にだけ聞こえるように。
「……あぁ、話してただけだ」
物わかりが良いようで何より。
私も面倒なことは御免だし、個性が皆に知れ渡ったら「怪物」だと気付く奴もいるかもしれないしね。
『もう話終わったから、帰ろ、出久。』
「う、うん……？」
不思議そうな顔で、先に行く私の後を出久は着いてくる。
初日から物騒だったけど、そんなこんなで、私の短い中学校生活が始まった。
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れふたー(プロフ) - 結衣さん» そこまで言って頂けて嬉しいです！学業との兼ね合いで更新に波があったりしますが、できるだけ毎日更新できるように頑張ります！ (2020年5月2日 15時) (
レス) id: 71a6eff1cd (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - この作品最高です！！！頑張ってください！！ (2020年5月2日 14時) (レス) id: 595fd40667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れふたー | 作成日時：2020年4月15日 0時
