中学校 ページ22
長かった夏休みも終わり、今日から新学期が始まろうとしている。
新学期とは言っても、私にとっては初めての登校なんだけどね。
「A、その……イヤリングは学校に付けていかない方が……」
『そう？』
「だって、なくしたりしたら嫌だし……はずかしいし……」
『あー、そうだね。』
つけて行こうとしていたイヤリングを渋々外して、鞄の中に突っ込んだ。
別に私がつけてるだけなんだから、恥ずかしがる要素は無いと思うけどな？
「持ってくんだ……」
『持ってくのもまずい？』
「……まあ、いいや……」
なんか歯切れ悪いね？
『てか、そろそろ家出ないと遅刻じゃない？』
「えっうそ、もうそんな時間？！
い、いこいこ！！」
『いってきまーす』
「行ってきます！！」
「行ってらっしゃーい！」
「その、こう言っちゃなんだけど……大丈夫……？」
『何とかなるでしょ。
私も周りも、もう子供じゃないんだし。』
「……そう、だよね。」
かなり私を心配しているのか、落ち着かない様子だ。
『大丈夫だって。
私のこと知ってる人も大していないだろうし。』
ここは私が前にいた場所とはかなり遠い。
そういう場所を選んでここまで来たわけだし、むしろ知れ渡っていたら困る……。
「……多分、知ってる人、いると思う……」
『え』
「結構ね、噂になってたんだ。
あの海浜公園には『怪物』がいる、って……
僕も知ってたけど、最初会った時はまさか君だとは思ってなかった。
……外見まで知ってるって人は、殆ど居ないと思うから、自分で言わなければ大丈夫、だと思う。」
『……なるほど？』
ていうか、そんな噂あったんだ……
まあ、自分から自称することなんて無いと思うから、大丈夫だと思うけど。
『それでそんな心配してたの？』
「……うん」
『あんがと。
でも大丈夫でしょ。』
怪物ってわかっても、普通の人間として接してくれる人もこうしているわけだしね。
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れふたー(プロフ) - 結衣さん» そこまで言って頂けて嬉しいです！学業との兼ね合いで更新に波があったりしますが、できるだけ毎日更新できるように頑張ります！ (2020年5月2日 15時) (
レス) id: 71a6eff1cd (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - この作品最高です！！！頑張ってください！！ (2020年5月2日 14時) (レス) id: 595fd40667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れふたー | 作成日時：2020年4月15日 0時
