編入試験 ページ21
夏休みも半分を切った頃、今まで準備をしてきた編入試験の日がやって来た。
「大丈夫？忘れ物ない？」
『大丈夫です。心配しすぎですよ、お母さん。』
「そ、そうね。
試験、頑張ってね！」
『はい。
じゃあ、行ってきます。』
試験は、しっかりと準備もしたし大丈夫だろう。
数学と理科に関しては、前までの参考書や論文集などの読みすぎで中学レベルは遥かに超えていた。
残りは普通に勉強したけど……。
まあ、何とかなるだろ。
そして、試験はなんの問題も無く終わり、私はすぐに帰路に着いた。
ふと、誕生日にお母さんから貰った携帯を見ると、
「終わったら連絡してね」
というメールが来ていた。
「終わりました。
今から帰ります。」
と簡潔に返信をして、電車の窓から外を眺める。
高速で過ぎ去っていく街並みの中に、幸せそうな家族を見つけてしまった。
……あんな風になりたかったな。
なんて、前の私なら思ってただろうけど。
今は家族もいるし、こうしてちゃんと学校にも通うことになった。
十分、幸せだ。
「Aちゃん！合否通知来たよ！」
『！今行きます！』
流石に編入試験というだけあって、合格発表はすぐだった。
多分大丈夫だと思うけど……社会でやらかしてなければ……
『……開けますね。』
お母さんの方を見れば、コクコクと激しく頷いている。
こりゃあ、落ちれないね。
『……合格』
開けてすぐに、その２文字が見えた。
良かった……どうやら社会も問題無かったようだ。
「良かったああ！！」
『お、お母さん、苦しいです。』
「頑張ったねぇ！！」
『……はい。』
かなりきつく抱き締められる。
お母さんボディに完全に包み込まれてる……ちょっと息が苦しいですお母様……。
「そうと決まれば制服ね！」
『あー、制服あるんですね。』
「そうね。採寸はいつ行く？」
『早い方が良いですよね……別にいつでも良いですよ。』
「なら明日行こうかしら。」
『あと、制服なんですど……
女子って、スカートじゃないとダメですか……？』
「まあ、普通はそうだけど……」
『スカート、今まで殆ど履いたこと無いから落ち着かなくて……スラックスでも良いですかね。』
スカートなんて幼稚園の頃しか履いたことなかったはず。
というかあんなひらひらしたのは私には似合わないし、何より恥ずかしい！！！
「そうね、なら学校に申請してみるわ。」
『！ありがとうございます！』
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れふたー(プロフ) - 結衣さん» そこまで言って頂けて嬉しいです！学業との兼ね合いで更新に波があったりしますが、できるだけ毎日更新できるように頑張ります！ (2020年5月2日 15時) (
レス) id: 71a6eff1cd (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - この作品最高です！！！頑張ってください！！ (2020年5月2日 14時) (レス) id: 595fd40667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れふたー | 作成日時：2020年4月15日 0時
