君の誕生日 ページ17
ある夏の日の夕方。
ふとカレンダーを見ると、今日＿＿＿七月十五日のマスが丸で囲まれていた。
七月十五日って、何かの日だったかな？
……わからん……祝日には疎いからなぁ。
『お母さん、今日って何かあるの？』
「あら、今日？＿＿＿＿＿ああ、出久の誕生日ね！
すっかり忘れてたわ。」
なるほど。誕生日、か。
……普通、誕生日ってプレゼントあげるよね？
一応私も父さんから貰ってたし。
というかお母さん息子の誕生日ぐらい覚えといてあげようよ……。
『お母さんはなんかプレゼントとか用意してるんですか？』
「いつもなら買ってあげるんだけど、今年は完璧に忘れてたから何も用意してないわね……」
『……』
「……」
流石ですお母様。
というかどうしようか。
プレゼント無しは寂しいだろうしなぁ。
今から買いに行く時間はないし……多分あと1時間ぐらいで帰ってくるよね？
『こっから近いとこになんかお店とか……』
「スーパーとかコンビニならあるけど、プレゼントを買えるような場所はないわ……」
『……』
「……」
これ、詰んでないか？
そして、あっという間に一時間が経ってしまった。
「ただいま〜」
『お、おかえり……』
「……どうしたの？なんか顔引きつってるけど……」
『……今日、何の日か知ってる？』
「今日？今日って何日だっけ……」
『15』
「……あれ？僕の誕生日？」
本人も覚えてなかったようだ。
なんだこの家族……
『そ、誕生日、なんだけどね……
ごめん、皆忘れてたみたいでプレゼントもなんも無いんだ。』
「……なんだ、そんなことだったんだ。」
『え？』
そんなこと、でいいのか……
「僕だって忘れてたんだし、別に気にしないよ！
ほら、玄関は冷えるし、中行こう？」
『……あの、ちょっと考えてたんだけど……』
「？、何を？」
『プレゼントは無いけど、その代わりに何かして欲しいこととか、ない……かな？』
「え
＿＿＿お、女の子がそんなこと言っちゃだめだ！」
『な、なんで？
やっぱり物の方がよかった？』
「そういうことじゃなくて……！」
顔真っ赤だけど大丈夫か？
また熱あるんじゃ……
「だ、大丈夫だから！何も無くて！！」
そう言い残して、出久は足早に部屋に行ってしまった。
『……何がだめだったんだろ。』
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れふたー(プロフ) - 結衣さん» そこまで言って頂けて嬉しいです！学業との兼ね合いで更新に波があったりしますが、できるだけ毎日更新できるように頑張ります！ (2020年5月2日 15時) (
レス) id: 71a6eff1cd (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - この作品最高です！！！頑張ってください！！ (2020年5月2日 14時) (レス) id: 595fd40667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れふたー | 作成日時：2020年4月15日 0時
