帰宅 ページ13
「ただいま！」
「おかえり、出久、A。」
『……ただいま』
ただいまなんて、最後に言ったのはいつだったろうか。
もう覚えていないほど昔だ。
……ちゃんと、言えてただろうか？
少し心配だが、お母さんが笑ってくれたので大丈夫だったろう。
その後、またお母さんに大歓迎され、一度抱きしめられてから中に入れてもらった。
なんだこれは。恒例行事なのか？
「Aちゃんの荷物はそれだけ？」
それだけ、とはこの紙袋のことだろうか。
『はい。どうせ服しか自分のものはありませんでしたし。』
「そう……」とお母さんは少し悲しげに言う。
んな顔しないでよお母さん。私はこれで満足してるんだから。
「そういえばお母さん。
昨日から思ってたんだけど、Aはどこで寝るの？」
確かに言われてみれば。
私はどこで寝れば良いんだろう？
この家に空き部屋はなさそうなのに。
まあ今までがあそこだったから、室内というだけでもう十分だけれど。
床で寝ろと言われればそれでも別に良いし。
「……」
ん？お母さん？
目が真っ白なんですけど、もしかして忘れてらした？
まあ私も自分の事なのに忘れてたんだけど。
『あの、お母さん。
別に私そこのソファとかで良いですよ。
あっちに比べたら全然……』
「ごめんねAちゃん……私完全に忘れてたわ……」
顔がだんだんと青くなっていく。
体調悪いんじゃないかってぐらい顔色悪いけど、大丈夫か？
「すぐにはどうにかできないから、ちょっと考えさせてくれない？
それまでソファで寝ることになっちゃうけど……」
『むしろずっとソファでも……』
「それはだめです！！」
なにゆえそこまでだめなのか……
「そうよ！出久の部屋を二つに分ければ良いんじゃない？」
「お母さん！！？」
ああ……なんと憐れなんだ緑谷出久……。
グッズ代も部屋も奪われるとは……。
『流石にそこまでしてもらうのは申し訳ないんで、リビングで寝るので良いですよ？』
あらそう……と少し残念そうなお母さん。
というかオールマイトだらけの部屋とか落ち着かないし寝れないわ！！！
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れふたー(プロフ) - 結衣さん» そこまで言って頂けて嬉しいです！学業との兼ね合いで更新に波があったりしますが、できるだけ毎日更新できるように頑張ります！ (2020年5月2日 15時) (
レス) id: 71a6eff1cd (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - この作品最高です！！！頑張ってください！！ (2020年5月2日 14時) (レス) id: 595fd40667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れふたー | 作成日時：2020年4月15日 0時
