戸惑い ページ37
何か、ヘン。
うまく言えないけど、何か…ヘンなんだよ。
【ＫＡＩ ＳＩＤＥ】
いよいよＭＶ撮影が始まる。
今日は衣装とメイクの最終確認。
出るティーザーの数が多い順にメイクと衣装を合わせていくから、トップバッターは俺。朝から凄まじい勢いでAにメイクと髪をセットされ、スタイリストヌナに着替えさせられた。
ヤバ。朝早起きしたから眠い。
気を紛らわせたくて周囲を見渡すと、ルハニヒョンのメイクをしてるAに視線が吸い寄せられた。
ヒョンが身振り手振りで何かを言っていて、Aが笑っている。
A…楽しそう。
いつのまに、ヒョンと仲良くなったんだろう。
トクン。
微かな痛みが走る。
「でさ、セフニが…！」
「もう、オッパおかしい…！」
途切れ途切れに聞こえるAの声がやけに耳に残る。
イライラする様な、悲しい様な、変な気持ち。
苦しい様な、痛いような、変な気持ち。
やり場のない気持ちを消化できなくて、思わず椅子にもたれかかった。
「ジョンイナ！？」
ぼんやりとした意識の中で、Aの声が聞こえる。
「どうした！？」
「オッパ、ジョンイニが！」
そんな不安そうな顔するなよ…ってさせてるのは俺か。
「だいじょぶ…。」
安心させたくて絞り出した声は掠れていて、Aは今にも泣きそうだった。
「隣の部屋にソファがあるから、そこで休もう。」
マネヒョンに支えられて控室に行き、ソファに横になるとほっとする。
「多分練習の疲れが出たんだな。冷たいものを買ってくるから、Aは傍についててくれるか？」
コクリと頷いたAを見て、マネヒョンは部屋を出て行った。
静かな部屋に俺たちだけ残されて、何だか落ち着かない。
何で焦ってるのかわからないまま焦る俺を後目に、Aは、俺の横に膝をついて、額に手を載せた。
「ん…熱は、ないみたいね。」
ひんやりした手が離れていく感覚に、気が付いたらその手を掴んでた。
「え？」
「あ…。」
自分でもどうして掴んだのかわからない。
でも、この手を離したくなかった。
Aは吃驚した様に俺の顔を見たけれど。
次の瞬間、ふわりと笑った。
「少し、寝て。」
そして掴んだ俺の手を外し、優しく繋ぎなおした。
心臓がトクンと音を立てる。
「眠るまで居るから。」
「じゃあ寝ない。」
「もう…。」
俺の意志に反して、握られた手の温かさに瞼が落ちる。
優しく額を撫でてくれた優しい手の感触を最後に意識が沈んだ。
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ステラ(プロフ) - pirokoさん» ｐｉｒｏｋｏ様☆コメントありがとうございます！ちょこっと凹んでいた所だったので、本当にうれしいです。今繁忙期でなかなか書けない状態が続いていますが、暫く亀更新でもお付きあい頂ければ嬉しいです。 (2014年9月18日 0時) (
レス) id: c3640de5c1 (このIDを非表示/違反報告)
piroko(プロフ) - とても面白いです。続きが是非読みたいです。大変だとは思いますが、続き待ってます！！ (2014年9月16日 18時) (レス) id: 63490a15cd (このIDを非表示/違反報告)
ステラ(プロフ) - マナツさん» マナツ様☆コメントありがとうございます！本当に励みになります。ＳＪがお好きなのですね＾＾お好きなメンバーはいらっしゃるのでしょうか？頑張ってお兄さん達も書いていきたいです！ (2014年8月8日 23時) (レス) id: c3640de5c1 (このIDを非表示/違反報告)
マナツ - めちゃくちゃ面白いです!!!もう少しsuperjuniorが出てくれると嬉しいです!!!続き楽しみですo(^o^)o更新頑張ってください(*^^*) (2014年8月8日 18時) (レス) id: 78ae110d38 (このIDを非表示/違反報告)
ステラ(プロフ) - mchさん» mch様☆コメントありがとうございます！SMF大好きなので、完全に趣味の世界ですが、少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。コメントとっても励みになります！チャニョルがどう行動していくか、見守ってあげてくださいませ☆ (2014年8月4日 23時) (レス) id: eda0fb1300 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ステラ | 作成日時：2014年7月20日 0時
