いつか ページ36
今はまだ言えないけど。
いつか。きっと。
【ＣＨＡＮＹＥＯＬ ＳＩＤＥ】
「オッパ…ごめんなさい。」
サンドウィッチを完食したところでAが呟いた。
「練習生の皆によく思われていないのは分かってるのに。心配かけてごめんなさい。」
頭を下げるAを見ていたら、胸がぎゅっと苦しくなる。
違うんだ。Aが悪いんじゃない。俺が、勝手に嫉妬したから。
俺が大人になりきれなかったから。
バカだ俺。
守るどころか、大切なAにこんな顔させて。
自分が情けなくてギリ、と唇を噛む。
黙ったままの俺をAが恐る恐る見上げた。
澄みきった瞳を見つめながら、その小さな手をゆっくりと取る。
「Aのダンスを見られて嬉しかった。本当に綺麗だった。」
大きく目を見開いた顔が、俺と似てて。
「これから心無いことを言う人もいるかもしれない。でも、俺はAがいつも一生懸命やってくれてるのを知ってるから。もしそんな事を言われたら、俺に言って。」
「オッパ…。」
「ね？」
畳みかけるように言うと、暫くためらった後、コクリと頷いてくれた。
「私、オッパに頼ってばっかりだね。」
「Aは一人で頑張りすぎるから、それ位でいーの。」
「いいの？」
「いーの。」
安心したように笑ったA。
その笑顔を見ていたら俺も嬉しくなってきて、繋いだ手をぶんぶん振った。
「オッパ、何してるの？」
「楽しいからいーの！」
答えになってないよ、とAが楽しそうに笑うから。
その笑顔が俺に伝染してもっと笑顔になる。
「A、いつか…さ。」
繋いだままの手を、きゅっと握った。
「いつか…。」
俺のギターを聞いてほしい。
そう言いかけて、躊躇う。
ギターじゃなくて。本当は。
俺が作った曲をAに聞いてほしい。
でも、今の俺にはそんな事を言える自信も根拠もなくて。
だから、今は。
「A。ごめん。今はまだ、言えない。」
「オッパ？」
「もうちょっと、待って。」
変に思われたかな？ ちょっと心配になったら。
「わかった。」
あっさり承諾されて、不安になる。
「え、と。気にならない…？」
「気になるよ。とっても。でもね。」
優しく手を握り返された。
「オッパは、適当な口約束をする人じゃないから。いつかは教えてくれるでしょう？」
それは、俺に対する全面的な信頼。
胸が熱くなった。
「約束する。」
繋いだ手を解いて小指を絡める。
親指をくっつけると、Aは嬉しそうに笑った。
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ステラ(プロフ) - pirokoさん» ｐｉｒｏｋｏ様☆コメントありがとうございます！ちょこっと凹んでいた所だったので、本当にうれしいです。今繁忙期でなかなか書けない状態が続いていますが、暫く亀更新でもお付きあい頂ければ嬉しいです。 (2014年9月18日 0時) (
レス) id: c3640de5c1 (このIDを非表示/違反報告)
piroko(プロフ) - とても面白いです。続きが是非読みたいです。大変だとは思いますが、続き待ってます！！ (2014年9月16日 18時) (レス) id: 63490a15cd (このIDを非表示/違反報告)
ステラ(プロフ) - マナツさん» マナツ様☆コメントありがとうございます！本当に励みになります。ＳＪがお好きなのですね＾＾お好きなメンバーはいらっしゃるのでしょうか？頑張ってお兄さん達も書いていきたいです！ (2014年8月8日 23時) (レス) id: c3640de5c1 (このIDを非表示/違反報告)
マナツ - めちゃくちゃ面白いです!!!もう少しsuperjuniorが出てくれると嬉しいです!!!続き楽しみですo(^o^)o更新頑張ってください(*^^*) (2014年8月8日 18時) (レス) id: 78ae110d38 (このIDを非表示/違反報告)
ステラ(プロフ) - mchさん» mch様☆コメントありがとうございます！SMF大好きなので、完全に趣味の世界ですが、少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。コメントとっても励みになります！チャニョルがどう行動していくか、見守ってあげてくださいませ☆ (2014年8月4日 23時) (レス) id: eda0fb1300 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ステラ | 作成日時：2014年7月20日 0時
