職業：女優２

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「……吉沢さん、Aに会いたい？」


「え？」


「会いたい？」



ばーちーさんが真剣な顔で、俺に尋ねる。



「……会いたい」



ずっと会いたいと思ってた。
カフェの店員さんを好きだったこの２年の間も。
顔が見たい、声が聴きたいと。
画面越しにではなく、実際に。
そう思う気持ちは無くならなかった。



「じゃあ会わせてあげるよ」



そう言って、ばーちーさんが携帯を操作し始める。



「ばーちーさん？」



声をかけても返事は返ってこない。
しばらくしてばーちーさんの携帯が鳴って、画面を見たばーちーさんが俺の方を見る。



「吉沢さん、明後日の夜空いてる？」


「明後日？ ……うん、空いてるけど」



スケジュールを確認して、空いていることを告げる。



「その日、絶対空けておいてね」


「え？」


「Aとご飯行くよ」



携帯に表示された



『明後日の夜なら大丈夫だよ！』



という彼女とのLINE画面を俺に見せて、ばーちーさんはニヤリと笑った。

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