【d!】天と地の吸血鬼Ⅱ (ページ39)

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86話ページ39

トントンと一緒に部屋に戻る

『ね、ねぇ...半分吸血鬼って...どういう((tn｢俺にもちゃんと分かっとらん。気にせんとき｣))....分かった』

部屋に入りベッドに乗ると睡魔が襲いかかる

結構疲れてたのか僕....眠い

『...トントン』

tn｢んー？｣

今夜も徹夜をするのだろう椅子に座り机の上にある書類を片付けていた

『僕、トントンからくれたマフラー....無くしちゃった。....ごめんなさい...』

tn｢.....｣

謝るとトントンは立ち上がり僕の方に歩いて来る

やっぱり...怒ってるよね...

『トント...ごめん...ごめん！』

すると、首周りが急に暖かくなる

不思議に思い顔を上げてみると、トントンがあの取られたはずの赤いマフラーを巻いてくれていた

『無くなったはずじゃ....』

tn｢大先生とエミさんがな、見つけてくれたんや｣

トントンは巻き終わると僕の肩をポンと軽く叩く

tn｢ほら、もう無くすな....よ｣

僕は嬉しさのあまりトントンに抱きついた

tn｢ちょ、Aっ...急に何や｣

『いや、嬉しくて...つい』

そう言うとトントンは顔を赤らめた

ほら、すぐ赤くなる...

tn｢と、とにかく...俺はあれ終わらせん限り寝られんから.....離してくれへんか？｣

『やだ』

立ち上がろうとするトントンを逃がさないように抱きつく

『僕が寝るまでここにいてもらう...』

tn｢俺はお前の母親か｣

『今はそんな感じじゃん』

トントンは大きくため息をつき、ベッドの上に座った

『トントンは暖かいな...』

tn｢普通やと思うねんけどそうか？｣

まるで...

『まるで、僕の母さんみたいだ....』

tn｢......そうか｣

トントンは僕の背中をポンポンと優しく叩く

tn｢おやすみA｣

『うん....』

マフラーをつけたまま僕はトントンの胸の中で眠った

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トントン視点

しばらくすると、Aから寝息が聞こえてきた

tn｢ふぁ....俺も眠なってきたわ｣

大きなあくびをした

tn｢それにしてもA...寝るまでここにいてもらう言うてここで寝るんかい....｣

ほかの奴やったら襲われとんぞ...

tn｢あー、これ動かれへんなぁ...｣

チラリとAを覗くと、すやすやと気持ちよく眠っているAの顔が見えた

その寝顔を見るとつい頭を撫でてしまう