【d!】天と地の吸血鬼Ⅱ (ページ17)

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64話ページ17

A視点

『っ駄目だ...開かない』

ここから脱出しようと試みて扉を開けようとするが開かなかった

鍵をかけられた

『だろうなと思ったよ...クソっ』

どうにかしてここから出たい...

『...ん？あれって...』

椅子に乗って上がれるくらいの高さの位置に大きな通気口のような穴があった

『怪しい...けど、ここから出られるなら...』

そう思い椅子を運びその上に乗り穴の中へ入った

誰かがこっそり開けた穴？...だとしたらこの屋敷には多くの人間がいたのだろうか...

穴の中を四つん這いでしばらく進んで行くと、動かせそうな壁があった

壁を押すと下に足場が見えた

これは壁じゃなくてなにかの絵が入った額縁だった

『っしょ...これで隠されてたんだ...』

着いた場所はあの部屋に入る前に通った廊下だった

『誰か来る前に逃げないと...』

出口が分からない屋敷の廊下を走る

すると、急に人の叫び声が聞こえた

『っ何！？』

叫び声が聞こえたのは大きな扉の奥だった

近くに小さな穴があったので中を覗く

部屋の中にはヒプノと人間がいた

『一体何を...』

hp《っ...動くな。俺は今腹が立ってる》

《....》

まるで人形のように動かない人間の血を吸い続けるヒプノ

ヒプノに血を吸われている人間の目は光がなく死んでいるようにも見えた

hp《はぁ...やっと食事が出来た。満足だ...片付けておいてくれ》

ヒプノはそう言うと近くにいた召使いは人間を運び出した

hp《っと？見えてるよ...A？》

『っ！？』

ヒプノはこちらを見つめる

僕は恐怖で尻もちをついてしまった

hp｢どうしたの？？もしかして...わざわざ俺のとこに来てくれた？？嬉しいなぁ｣

『い、行くわけないだろ！こっちに来るな！』

ヒプノにそう言い僕は必死に逃げた

hp｢ん？鬼ごっこするの？いいねぇ...君を捕まえて血を貪るのが楽しみだよA...｣

『はぁっ...はぁっ...』

なんなんだアイツ...絶対捕まりたくない...みんなの所へ帰る...

『っここに隠れよ』

見つけた部屋に入る

そして、扉を閉め鍵をかけた

『っ！？....何？ここ....』

壁の周りにあったのは多くの棺桶

その中には女性がおりその女性の周りには花が沢山あった

『死体？しかも目を開けたままとか...まるで人形を入れてるみたい...』

ある棺桶の前に立ち止まってしまう

『こ...これ...』

何も入っていない棺桶...棺桶の下にはこう書かれていた

A

――
語彙力..