【d!】天と地の吸血鬼Ⅱ (ページ2)

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50話ページ2

吸血？

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『はぁ...はぁ...』

誰か助けてよ....

心も空っぽだよ...

『はぁ...ここで休もう』

箱など色々置かれた物置き場

壁に持たれながら呼吸を整える

《仕返し出来たか？》

『うるさい...消えろ...』

《残念だがそれは出来んな》

『消えろって...』

1人になりたい

解けたマフラーを巻き直す

『あーあ...ボロボロになっちゃった...』

トントンに怒られるなぁ...

｢っやめろ！誰か！助けて！｣

｢へへっ...いいじゃないか少し血を貰うだけだ｣

ﾌﾞﾂｯ

｢ったい！誰か！誰かいないのか！｣

｢うんめぇ...もっと飲んじゃえ｣

びちゃびちゃと人間から血が床へ垂れ落ちる

『...えっ？』

血から漂う甘い匂い

嘘だ...何で...

その匂いをするだけで喉が渇く

『嘘だっ...僕は人間なのにっ...』

欲を抑えるために口を手で押さえる

『耐えろ...僕は飲みたくない...吸血鬼じゃない！』

でも、甘い匂いに自分を持っていかれそうになる

『もう...ダメ...』

諦めかけていたその時

？『ダメ。飲んだら後戻り出来なくなるよ』

あの時の黒マントの人が僕を止めた

『我慢できないっ...止められないんだよっ...僕は、吸血鬼じゃ無いのにっ！こんな体嫌だっ』

？『その気持ちは十分分かるよ。でも、後戻りは出来なくなる。それの方が嫌だろ？』

嫌だけど...飲みたくないのに飲みたくて仕方がない

『無理っ！助けてっ！助けてっ！！』

僕はそう言うと黒マントの人は自分の手のひらを噛み僕の口を押さえる

口の中から血の味がする

？『俺の血なら大丈夫。俺は他の吸血鬼と違うから』

『...んぐっ..』

黒マントの人の手を持ち傷口から出た血をコクコクと飲む

飲み込む音が耳障りで目を瞑る

『んっ...はぁ....眠い...』

手から離れ目を擦る

急に眠気が僕を襲う

？『きっとお腹いっぱいで眠くなったんだろう』

僕は急な眠気に負け黒マントの人に倒れ込み重たい瞼を閉じた

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ＮＯ視点

tn｢Aー？どこや？｣

gr｢ここにいないのか？｣

os｢おーい！Aー！｣

トントン、グルッぺン、オスマンが辺りを見ながら走っていったAを探す

すると、黒マントの人がAを抱えているのを3人は見つけた

tn｢A！！｣

？『っ！？』

黒マントの人はトントンの姿を見るとAを壁に持たれさせるように座らせ逃げようとする