12話 ページ14
グゥと腹が鳴る
嫌だが本当は食いたい...
？｢何や？腹減ったんか？いやぁー！どうしよっかなぁー！｣
『(腹立つなぁ....)』
はぁ...っとため息をつき両手を上げた
降参だ
？｢降参ってことはもう逃げへんってことやな！｣
パーカー男はそう言うとニッコリ笑った
『(しまった....腹が減りすぎて何も考えてなかった...)』
降参...それは、戦いや争いに負け"相手"に従うこと...
僕は何も考えず降参してしまった...相手に泳がされた...
？｢ほら、これやるよ｣
そういい渡されたのはパーカー男が言っていた握り飯
『(あ、ありがとう？)』
？｢お前ホンマに何も喋らんよな｣
『(声が出ないだけです)』
？｢聞いとる？｣
『(聞こえています)』
はぁ....声が出ていればなぁ....こんな事にはならなかったし
そう思いつつモクモクと握り飯を食べる
zm｢俺はゾムっていうねん。お前は？｣
『....』
zm｢無視か？｣
だから...声が出ないだけ...
zm｢名前ないんやったら俺があだ名つけたるわ｣
『(そういうのいらないって...)』
ゾムは腕を組み難しい顔をする
しばらくすると、何かを思いついたように手を叩いた
zm｢今日からお前は無口軍人な！｣
てきとー....そのまんまじゃん
....は？無口軍人？？？
zm｢由来は...何も喋らんからやな！｣
『(だからぁっ！)』
何かを叫ぶように口を開く
何かを伝えようとしても伝わらない....僕が試したあの脱走も、結局無駄だったんだ
もう、父さんや母さんにも会えないんだ...
zm｢ん？どないしたんや？｣
『(...え、あれ？)』
ポタリと床に水滴が落ちる
その水滴の数が徐々に増えていく
自分自身から何かが込み上げてくる...
zm｢泣いてるんか？｣
そう、僕は今....
泣いているんだ
zm｢そ、そんなにあのあだ名嫌やった？？｣
オロオロとゾムは僕に尋ねる
何でそんなに心配するんだか...本当は僕ら敵同士だろ...
《ここにはお前が必要なんや》
あのマフラーの男の言った言葉を思い出す
何故ここのみんなは僕を帰さないように妨害する...？
何故ここのみんなは僕を心配する...？
何故...
総統、グルッペン･フューラーは僕を....
仲間に入れたがる...？
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名無しという名のラムネ(プロフ) - ひまりさん» 返事遅くなり申し訳ありません💦ありがとうございます！！励みになりました！更新が遅くなりますが読んでくださってありがとうございます！！ (2021年10月24日 22時) (
レス) id: a27fd59e7c (このIDを非表示/違反報告)
ひまり(プロフ) - めっちゃ展開おもしろいですね！これからも頑張ってください！ (2021年10月7日 3時) (レス) @page11 id: 6ddea9697a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無しという名のラムネ | 作成日時：2021年8月19日 12時
