【d!】囚人の皆さん (ページ25)

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19話ページ25

A視点

『〜〜っ！』

鎖を引きちぎろうとする

『ったぁ...無理だって分かってたけどな...』

手のひらを見ると赤くなっていた

『うわぁ...無茶はダメだな』

大きなため息をつく

『父さんどうしよう...俺、強くないのかな...』

強く...さらに強くなるために刑務所で働くことにした

何を言われても動じず強くなるんだ

そう父さんから教わった

『ううん。まだ諦めちゃダメだ』

ガシャガシャと鎖を引っ張る

『っはぁ....』

俺は疲れきってベッドに倒れ込む

『...ん？』

首にかけていたであろうペンダントが隣にあった

『...』

このペンダントは俺の小さい頃あの人から貰った

中にはあの人と一緒に撮った写真がある

今は家だけど...

『っ泣かないって決めたんだ...なのに...』

このペンダントを見ると涙が溢れそうになる

『った...』

ズキズキと頭が痛む

？｢どもぉ...｣

『っ誰！？』

ペンダントと素早く隠し声のする方を向く

？｢えーっと...君がAやんな...？おおてる？｣

『Aだけどそれがどうしたの？』

？｢いや、ね？俺の事知ってる？｣

『は？知らねぇし』

？｢そんな言い方は無いなぁ...｣

ヘラヘラと笑う。誰だよこいつ...

？｢んじゃ、本題に入るね。その後ろに隠しているペンダントは何？｣

なんでバレて....

？｢今目の動きが変だったね｣

『それがどうしたんだよ...ペンダントの事なんで知ってるのか知らないが』

？｢それっ｣

神と書かれた布を顔に付けた奴は俺の後ろに隠しておいたペンダントを無理矢理取った

『返せ！』

？｢んー...ねぇ、このペンダント。なんで君が大切に持ってるの？｣

『そ、それは...』

何故いつも首に付けておいたのかは知らないけどこれは俺にとって大切な物に見える...

『い"だっ...痛いっ...』

？｢どうしたの！？大丈夫か？？｣

頭が割れるように痛い...

たまにある。ペンダントの事を深く考えすぎると時々頭が割れるように痛くなる

？｢ゆっくり呼吸して｣

『ゔる...さい！なんでお前に...心配されなきゃっ...』

？｢いいから｣

これ以上痛みに耐えられないので奴の言うことを聞いた...すると、痛みは少しマシになった

『はぁっ...』

？｢ん、大丈夫だね。ペンダントは預かっておくよ｣

『は？』

？｢またこのような発作みたいになったらダメだからね｣

そう言い奴は部屋から出ていった