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カップル玉北編 27 side:T ページ27

27 side:T

「じゃあ汗かいたってのは・・・」
「えっ、あいつ本当に言い方が・・・そのホテルにすげーいい施設のジムがあったからそのままお試し体験して、また行こうか的な感じで・・・なんかごめん」
 ご心配おかけしました、と俺はミツの額に唇を寄せた。ミツは顔を真っ赤にさせている。キスに照れてるのかな可愛い、と俺がその顔を覗き込む素振りを見せると――
「――――っ、もう!この筋トレ軍団はっ!」
「な、何、そのグループ名!?」
「玉と二階堂が組んだらそんなユニット名にしたらいいよ!」
 本当に紛らわしい!とミツは頬をぷくーっと膨らませた。いつもよりふっくら感はない頬を指先でツンツンつつくと、ミツは空気の抜けた風船のようにしぼんだ。唇を尖らせてちょっと拗ねた顔をして見せる。
「・・・というか、千賀にとっくにばれてるけど・・・」
「・・・っ、はぁっ!?どういうこと、ミツ!?」
「二階堂がホテルの予約してるところを千賀が偶然聞いてたみたいで・・・それで浮気を疑ってて」
 しかもその後宮田がサプライズじゃないかって言っちゃった・・・と、ミツが苦笑いを浮かべると、俺はそんなミツにもたれかかる様に脱力した。
「あー・・・もう・・・何やってんだよ、二階堂は!秘密にしようとした俺の頑張りって一体・・・」
 腹立つわー、と俺はベッドに背中から倒れこんだ。腕を大きく伸ばして身体をジタバタさせてしまう。すると、ミツが俺の上に乗っかかる様にしてギュッと抱きついてくる。
「やっぱり優しいね、玉ちゃん・・・」
 優しい笑顔で微笑むミツに、俺は瞬間、キスをしたい衝動に駆られミツをグッと抱き寄せてしまう。顔を引き寄せて触れそうな瞬間に、撮影現場でのやり取りを思い出してしまい、踏みとどまってしまう。
「・・・玉・・・俺達ずっとこのままなのかな・・・」
 もう触れ合ったりできないのかな、と切なげに見つめるミツの髪の毛をそっと撫でる。俺のこだわりの強い前髪が乱れてもお構いなしだった。
「・・・ミツ、俺・・・このままずっと戻れなくても・・・ずっとミツのことを愛し続けるよ」
 見た目とか身体で触れ合いたいから愛したわけじゃない――俺はミツがミツだから好きになったんだ。自分の身体に戻れないことよりも、ミツの傍にいられないことの方が悲しい。同じ気持ちで心の距離がゼロならばそれでいい。
「だから・・・ずっと俺の傍にいて欲しい」

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設定タグ:玉北 , キスマイ , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:タレント
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作者名:ほわわ | 作成日時:2018年1月15日 0時

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