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「好きな人がどう、って話したじゃん?その後どうなったのかなーって。」



1日機嫌が良さそうだった健が、ほろ酔いの今なら答えてくれるんじゃないかな、なんて思って聞いてみた。


「あー…うん、もう諦めた。フラれたっていうか。」


少し気まずそうに頭を掻いて健は目線を下げた。


「…そっか。健でも振られるんだ?」



暗くなりそうな雰囲気に、少し茶化すように言うと



「うるせぇ…」


と呟いて、またそっぽを向いてしまった。



人通りを見つめるその顔は憂うような、それでも優しい笑顔だった。



「そろそろ帰るか!会計してくる。」



残りのカクテルを流し込み、伝票を持った健に、さすがにここは!と半額程度を渡した。


店内に消えていった健を待つ間に、荷物を纏めて立ち上がる。


何気なく目をやった大通りに、見慣れた人影を見つけた。


あれ?倫也さん?



確かめようと目を凝らして気付いた。



なんで、女の人と腕組んでるの?



楽しそうに笑いながら、2人はこちらに向かって歩いてくる。



体から血の気が引いていく。



見たくないのに、視線が外せず、動けない。



全ての神経が、視覚に集中する。



「Aー、お待たせ」



「きゃっ…」



背後からの健の声に驚いて、体が跳ねた。



手を離してしまった紙袋が、ガシャン…と音を立てて地面に落ちた。

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高木(プロフ) - emiさん» 素敵なお言葉をありがとうございます。まだまだ書きたい話があるので、まだまだお話は続くと思います。話数の割に展開が緩やかですが、気長に見守っていただけると幸いです。今後とも宜しくお願い致します! (2020年6月2日 6時) (レス) id: 34107c5216 (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - すごく良かったです。一気に読んでしまいました。水族館の帰りの告白からのところ、好きでした。あと、喫茶店で、主人公の本音が溢れてしまうところ泣けました。どんどん読み進めてしまって、もったいないことしたかも。。。って少し後悔。でも、我慢できなかった〜。 (2020年6月2日 4時) (レス) id: ce60033505 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高木 | 作成日時:2020年5月31日 9時

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