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5分も歩かないうちに、ここだよと倫也さんが足を止めた。
スタスタとエントランスに進む彼を、慌てて追いかけた。
手早くオートロックを解除して、エレベーターに乗り込んだ。
手入れが行き届いて、しっかりとした作りのマンション。
さすがは、といった感じだった。
「こっちだよ。」
手をひかれて、突き当たりの部屋に進む。
「どうぞ。」
ドアを開けられると、ふわっと倫也さんの匂いがした。
人感センサーらしい、玄関の灯りがつき中が見える。
「…もしかして、緊張してる？」
こくこく頷くと、ふふっと笑って手をひかれた。
「こっち。手洗うならそこのドアで、トイレはその隣ね。」
廊下を歩きながら、いくつかある部屋のドアを指して言った。
「あっ…お邪魔します。」
一番奥の部屋に通されてから、思い出して言った。
「あはは、いらっしゃい。」
対面式のカウンターで仕切られたキッチンと、広いリビングダイニング。
シンプルで落ち着きのあるデザインで統一された家具と、大きな水槽。
「この子は…？」
「あれ、言ってなかったっけ。ポリプテルスっていうの。」
倫也さんが近づくと、少し間の抜けた顔をしたその子が近付いてきた。
「わぁ…懐いてるんですね？」
「ううん、餌貰えると思って寄ってきただけだよ。あっちにはハムスターもいるんだよー。」
そう言って私の手をひいてケージの前まで連れて行ってくれた。
しんのすけ、というらしいその子は私の顔を見て鼻をひくひくさせると巣箱に潜っていってしまった。
「ふふ、人見知りかな？」
挨拶も住んだしゆっくりしようか、とまた私の手を引いてリビングに戻った。
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高木(プロフ) - emiさん» 素敵なお言葉をありがとうございます。まだまだ書きたい話があるので、まだまだお話は続くと思います。話数の割に展開が緩やかですが、気長に見守っていただけると幸いです。今後とも宜しくお願い致します！ (2020年6月2日 6時) (
レス) id: 34107c5216 (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - すごく良かったです。一気に読んでしまいました。水族館の帰りの告白からのところ、好きでした。あと、喫茶店で、主人公の本音が溢れてしまうところ泣けました。どんどん読み進めてしまって、もったいないことしたかも。。。って少し後悔。でも、我慢できなかった〜。 (2020年6月2日 4時) (レス) id: ce60033505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高木 | 作成日時：2020年5月31日 9時
