忘れもの ページ6
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翔吾side
傘忘れたこと今気づいたけど、また取り行く。ごめん!
Aの家に傘を置き忘れたことに気づいたのは、翌日のことだった。
Aの家を出る頃には天気は晴れていたし、自宅に着いてからは腹も心ももう何もかもがいっぱいで、傘のことを思い出すことは一瞬もなかった。
雨が降ればきっとまた傘を買うし、急いで取りに行く理由はひとつもない。
でも、これが次の口実になると思うと、途端にその傘を蔑ろにできなくなる。
天気予報を見ると、晴れ、晴れ、晴れ
⋯ずっと晴れやん。
A翔吾くん、
天気予報の画面の上から重なるメッセージ
打ちかけたメッセージはそこから途切れて、5分経っても次が送信されない。
寝ぼけてんのかな、それとも⋯何かあった？
何となく嫌な予感がして、そんな予感当たるなと思いながら
メッセージを送り返すよりも先に、衝動的に電話をかけるけど、出ない。
やっぱ、寝てるだけか。
そう言い聞かせて、電話を切ろうとした瞬間
『⋯もしもし？』
翔吾「あっもしもし？」
『どうしたの？急に、』
翔吾「いや、なんか中途半端に文章切れてたから、何かあったのかなと思って。ごめん、急にびっくりさせて」
『あぁ、そっか⋯そういうことか』
焦って早口になる俺とは対照的に落ち着いているA。
そりゃそうだ、勝手に焦ってるのは俺だけなんだから。
翔吾「俺、傘置いてるよね？」
『うん、またいい時に取りに来てもらえればいいよ』
翔吾「ありがとう」
『今日も、仕事？』
翔吾「今日はもう終わりで、これからジム行くとこ」
『そっか、大変だね⋯頑張って』
そんな、いつも通りの会話なのに
どことなく元気がなさそうに聞こえるのは、言葉の最後、震えていた声で確信に変わる。
翔吾「⋯A、大丈夫？」
『ん？何が？』
翔吾「いや、元気かなって」
『うん、元気だよ？』
翔吾「⋯そうやんな」
元気？って聞いても、Aが元気って答えるのは、分かってた。
そんな確認には意味がない。
翔吾「あのさ、Aが良ければなんだけど」
『うん』
翔吾「明日、家行っていい？」
『傘？』
翔吾「あぁ⋯うん」
『ふふっ、何それ絶対傘じゃなかったじゃん』
翔吾「あ、バレた？」
『うん。でも明日何時に仕事終わるか分からないよ？』
翔吾「全然何時でも行くけど」
『分かった。じゃあ⋯帰ってからオムライス作ろっかな』
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はるの(プロフ) - あすかさん» あすか様、コメントありがとうございます！拙い文章で読みにくいところも多いと思いますが、温かく見守っていただけると幸いです。更新ものんびりで申し訳ありませんが、次回更新まで今しばらくお待ちください🙇🏻♀️՞ (8月6日 14時) (
レス) @page14 id: ca6b263938 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - 翔吾くんのお話書いて下さりありがとうございます🥺🥺続き気になります🥲 (8月1日 10時) (レス) @page14 id: c0e1950d7e (このIDを非表示/違反報告)
はるの(プロフ) - Megさん» Meg様、まさかコメントいただけるなんて思ってもいないのでびっくりです、、！ありがとうございます！優しい読者様のために前向きに頑張りたいと思います(；；) (2022年6月2日 0時) (レス) id: ca6b263938 (このIDを非表示/違反報告)
Meg(プロフ) - 私はこの作品好きです(^^)低評価ポチる人って何なの！？って思うこともありますが、それ以上に優しい読者がいますよ！陰ながら応援しております！ (2022年5月31日 23時) (レス) @page3 id: cd0d8bd3ad (このIDを非表示/違反報告)
はるの(プロフ) - じゅさん» じゅ様、温かいコメントと評価ありがとうございます！作品も見て下さり感謝です<(_ _)>いつか必ず書き切るのでお待ちいただけたら嬉しいです。 (2022年5月26日 23時) (レス) id: ca6b263938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるの | 作成日時：2022年5月16日 1時
