ミスターハロー2【川村壱馬】

告白しない理由 ページ2

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瑠香「もう告白しちゃいなよ！」




どうしたんだろう。
なんでだろう。


ここ一週間くらい、モヤモヤしてる。





瑠香「ねえ、どう？」





かずくん、私が髪染めたくらいから
なんかいつもと違う感じがずっと続いてて、
元気ない、というか



美味しいご飯食べたら少しは元気になるんじゃないかと思って
こないだは張り切って海鮮祭りしたのに、全然乗り気じゃなかったし





瑠香「ちょっと、A？」

『あっ、ごめん⋯なんだっけ？』

瑠香「どうかした？」

『いや、どうもしてない！』





ああ、ダメだ。
今のは完全に上の空だったな、瑠香に申し訳ない。



はい、気を取り直して⋯





瑠香「上原先輩の話」

『先輩？』

瑠香「うん、告白しちゃったらって」

『告白は⋯早くない？』

瑠香「そうかな？したいと思った時にしたらいい気がするけど」

『⋯告白かあ、』





先輩のことが好きなのかもしれないと気づいたばかりで、告白しようなんて考えたこともなかった。



しかも最近は元気のないかずくんに気を取られてばっかりだったし、



でも、いずれ考え始めることではあったと思う。
先輩に告白しない理由は⋯ない。



勇気出して、行動しなきゃ何にも変わんないしなあ





瑠香「絶対先輩もAのことよく思ってるし、なんかもう見てられない」

『え〜⋯』





そんなことないよ〜、と言いつつ
そう言われたら⋯調子乗る。





瑠香「あ、もしかして告白とかまだ考えてなかった？Aが渋ってるのかなーと思って言ったけど」





告白って、タイミングとか色々と考えてからするものだと思ってたし
自分から告白できるタイプじゃないと思ってたけど



どういうわけか、急に自分の中に湧いてきた衝動的な気持ち。



このまま放置すると、一生この関係のままな気がして、





『考えてなかったけど⋯今考えた。する、告白』

瑠香「急に決めたね」





上原先輩のLINEを開いた。



了解です！の後に、ぺこりスタンプ



これで止まってる。





明後日空きコマありますか?





あとから振り返ったら後悔するような勢いで、メッセージを送信した。



私ってこんなに感情に流されて行動する人だったっけって思いながら
でも、先輩への気持ちがそういう風にさせてるのかもしれないと思うと、不思議なくらい納得できた。

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