使命感 ページ27
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壱馬side
あいつは中学、俺は高校。
普段は一緒に登校なんてしないけど、その次の日の朝はAのことが気になって仕方なくて
『…あ、かずくんおはよ！』
壱馬「おはよ」
母「A、傘持っていったら？」
『あー、ありがと』
母「あ、あとね。昨日、この辺で変質者出たらしいから気をつけて！」
『…うん、分かった！』
母「じゃあ、壱馬くんも気をつけてね」
壱馬「はい、」
玄関が閉まるところまで見つめて、閉まったことを確認してからようやく前を向いて歩き出した。
昨日のことがまるで嘘だったみたいな顔をするから、余計に気にしてしまって
壱馬「A」
『ん？』
壱馬「無理、してない？」
『うん、平気だよ』
壱馬「ほんまに？」
『寝たら大半のこと忘れるから』
そう言って、えへへって笑う。
寝たら忘れる、それはAの口癖で
テストで悪い点数とった時、お父さんに怒られて喧嘩した時
嫌なことがあった時はいつもそう言う。
でも、さすがに今回のことは今までとわけが違う
俺がそう思っていると、Aの顔が少しだけ曇って
『…でも、昨日は真っ暗にして寝れなかったな』
壱馬「そうなん？」
『なんか、思い出しちゃいそうで』
昨日の暗闇。
Aはそう言った。
それから、寝る時は真っ暗なところで寝れなくなったA
1人で寝ようと頑張ったことだけでも、俺はすごいと思った。
『私、初めてお母さんに秘密作っちゃったな。秘密ごとないのってかずくんくらいかも…？』
壱馬「…じゃあ、俺が守ってやるしかねえじゃん」
『え？…いや、そういうことじゃないよ』
壱馬「俺だけなんやろ？何でも知ってるの」
人付き合いも人に甘えるのも得意じゃん
勉強も料理も、いつも要領よくやるじゃん
俺が知ってるAは何でもできる
なのになんでそういうところは上手く出来ないんだよ
もっと必要な時に、人に頼れよ
『…なんで？』
壱馬「心配じゃん」
兄としての使命感、みたいなものを感じてた俺はなんの迷いもなくそう思った。
最初は、行き帰りの通学路を一緒に歩くだけだったけど
そこから派生して、Aの学校のことまで心配するようになって
変質者だけじゃなくて、Aに言い寄る男とかまでも含めて、知っておかないと気が済まなくなった。
そんなつもりはなかったのに
月日が過ぎる度に、俺の過保護ぶりはヒートアップしていったんだっけ。
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はるの(プロフ) - natywqさん» コメントありがとうございます！中々更新できておらず申し訳ありません、、移行まで今しばらくお待ちくださいm(_ _)m (2021年7月27日 23時) (
レス) id: ca6b263938 (このIDを非表示/違反報告)
natywq(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！続きが楽しみです！ (2021年7月26日 4時) (レス) id: 7289fb275c (このIDを非表示/違反報告)
はるの(プロフ) - riiさん» いつもありがとうございます！メッセージの方にきていただけますでしょうか？汗 (2021年3月31日 16時) (レス) id: ca6b263938 (このIDを非表示/違反報告)
rii(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます(^^)BLUEのパスワードを教えて頂く事は可能ですか？ (2021年3月30日 10時) (レス) id: 22c06d6a15 (このIDを非表示/違反報告)
はるの(プロフ) - 蘭さん» コメントありがとうございます！本当に励みになります( ; _ ; )亀更新で申し訳ありませんが…今後も2人の関係の変化に注目していただければと思います！ (2021年3月30日 0時) (レス) id: ab8c3264a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるの | 作成日時：2021年2月15日 23時
