夢見る隙間（壱×北） (ページ6)

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運命的な出会い？ページ6

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もし、あの人が運命の人なら
すごく運命的な出会いだと思う
もしもの話だけど。

どんな集まりなんだろう
何をしている人なんだろう
年はいくつなんだろう

優しい声に、甘い香り、
おまけに顔まで整っていて、俗に言うイケメン

個室から聞こえてくる声は

“昨日のはやばかった”
“かいせい、今日は食べていいん？”
“明日も朝からなんすよー”

20人もいるせいか、まとまった会話が聞こえてこなくて何の話をしているのか全く分からない。

「あ、すいませーん」

『はーい』

「えっと生３つと、えー…しょうご何やったっけ、」

「ライムサワー！」

「あ、ライムサワーと、っていうか先輩に頼ますなよ」

「じんさんさすが〜優しい」

「あ、すんません。それでお願いします」

『かしこまりました』

男の人たちばっかりで騒がしいけど
仲良しなんだなってことがよく分かる

会話からもそうだし、
くっついている人たちもいたし、
スマホ見てゲラゲラ笑ってる人たちもいたし、

ますます、何の集まりか気になって
先輩って言ってたし、上下関係がある団体だから…同窓会とかではないのか
だとしたら、仕事の集まりかな？

『お待たせしました。生３つと、ライムサワーです』

「あ、ありがとうございます」

頼まれた時と同じ入口から顔を出すと
そこにはさっき注文してくれた人は居なくなっていて、

あの、朝ぶつかった人

「あのー…どこかで会ったことありますか？」

『あっ…いえ』

「あ、そうですか…変なこと言ってすみません」

『…いえ』

「ここ来た時から、見られてるような気がして…でも自意識過剰でした」

そう言って笑ってる顔を見て
笑顔も素敵な人だ、そう思った。

覚えてるわけ、ないよね
ホントのホントに一瞬だったもん

イケメンだからって無意識にガン見してたみたいで、恥ずかしい。

偶然、１日に２回も会った人だからってそれだけで運命を感じてたら

神様に怒られそうだ。