夢見る隙間（壱×北） (ページ35)

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平気だからページ35

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北人「はーい、じゃあ気を取り直していきましょう〜」

壱馬「どの口が言ってんだか…」

結局、乗り終わった後すぐに北人くんと翔吾くんと合流できた。

私の気持ちは、未だにフワフワしたままですが…

翔吾「どこ向かってるん？」

北人「ん？お化け屋敷」

翔吾「お化け屋敷かよ…」

北人「Aはお化け大丈夫？」

『…微妙です』

どちらかというと絶叫系の方が好きで、
ホラーとかお化けとかそっち系はあまり好きでも得意でもないけど…

でも、北人くんの目がキラキラしてるし、これは行くしかないよなぁ

北人「大丈夫、大丈夫」

『…ほんとですか？』

北人「俺平気だから、」

『なんか、意外ですね』

北人「それ、俺がビビりそうってことじゃん。ひど」

だって、本当に意外なんだもん。
あーだこーだ言い合っていたら、あっという間に順番が回ってきた。

北人「はーい、行くよ〜」

『北人くん、早い…です』

北人「あ、ごめんごめん」

壱馬「翔吾〜、ついてきてる？」

翔吾「いるいる！」

真っ暗の中、誰が誰だかすらよく分からない状況で
北人くんはずんずん進んでいこうとする。

それに必死になってついていく、私を含む3人。
本当に北人くん平気そうにしてる

足元が見えない中、どんどん鼓動が早くなるのと対照的に足が進まなくなる。
本物の人間とかでてきたら嫌だな…

『きゃっ』

北人「、大丈夫？」

急に鳴り響く警笛に驚き、思わず近くにいた北人くんに抱きついてしまった。

『あ、ごめんなさっ』

北人「いいよ、掴まってて」

とっさに離れようとしたけど、
北人くんの腕によって引き寄せられ、離れられなかった。

自分がこんなベタなことしてしまう女だったなんて、知らなかったよ…

その距離に、さらに鼓動が早くなった気がした。