拾陸 ページ18
「やっぱり、剣は使い慣れないネ。刀の方が良いヨ。」
そう呟く緋沙那の周りには追手の屍が転がる。
―敵ならば容赦はしない
戦場を駆けていた頃は、一人でも生存者を出せば自分達の情報が洩れたり援軍が呼ばれるからと容赦なく斬り捨てていった緋沙那。
その時と同様に相対した追手を返り血を浴びることなく斬っていった。
海の方を見ると船は岸から大分離れた所まで行っており、これなら騒ぎに気付いた海軍が軍艦を差し向けようと大丈夫だろうと安堵し、見つからぬうちにさっさと退散するかと立ち去ろうとした時、数人の争う声が聞こえてきた。
生き残り…いや、剣で斬っていなくとも自身の蹴りと拳で確実に仕留めているはずだがと疑問に思いながら声のする方へと向かうと3人の女が5人の追手に追い詰められていた。
どうやら3人は逃げ遅れた様で二人の大柄な二人を庇う様に一人の少女が立っていた。
あぁ、そう言えば一人二人くらい目の前で気絶したから殺すのも馬鹿馬鹿しくなって放置したのが居たなと思い出す。
「放置したのは失敗だったネ。やっぱりこういう時は…」
始末しておかないとネと呟きながらタンッと地を蹴り、音もなく一気に距離を詰めると背後から真ん中に居る二人の追手の頭を地面に叩き付ける。
魚人顔負けの力で地面に叩き付けられた二人の頭は、地面にめり込み、そのまま絶命する。
突然の緋沙那の登場と子供とは思えない力で一気に二人倒されたことに驚いている間に緋沙那は、片手を地に付けたまま近くにいた一人に回し蹴りを繰り出し吹っ飛ばす。
「な、なんだこのガキ…」
「クッソー。この化け物ｇ」
「おせぇよ。」
残った二人が銃を構えようとした瞬間剣で斬り捨てる。
一瞬で5人を倒した緋沙那を唖然とした表情で見るハンコックとサンダーソニア、マリーゴールドだが、その視線に気付いていない様に一仕事終えた様な顔で手をパンパンと叩きながら
「クソ弱いヨ。準備運動にもならないネ。」
と呟き、三人の方を見る。
「あ、もう安心して良いアル。追手は全員ぶちのめしたネ。」
と先程と打って変わって少女らしい無邪気な笑みを浮かべる緋沙那に二重人格かとツッコミを入れる三人。
「私別に二重人格じゃないネ。ただちょっと…血が騒いだだけネ。」
「とんだ戦闘狂じゃな！血が騒ぐとかそなたまさか…！」
「姉さま、完全にアレだわ。」
「厨二病ね。」
残念な物を見る様な視線を向ける三人に目をカッと見開く。
「誰が厨二病だァ！コラァァ！」
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小狐(プロフ) - 夜兎って名字ないんじゃないんですか？ (2020年9月19日 1時) (
レス) id: 21c3761e82 (このIDを非表示/違反報告)
小狐(プロフ) - 夜兎って 朱色の髪に青の目じゃないんですか？ (2020年9月18日 21時) (レス) id: 21c3761e82 (このIDを非表示/違反報告)
獅音(プロフ) - 急に終わっちゃったのでビックリしましたが作者さんの都合もあると思うので出来るだけ更新頑張ってください (2019年5月3日 6時) (レス) id: 1ee8009000 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭(プロフ) - 更新楽しみに待ってます(´^ω^`) (2018年2月6日 16時) (レス) id: c067e04ee5 (このIDを非表示/違反報告)
師走@体調不良の為、更新が停滞しております(プロフ) - 夢幻さん» 夢幻様 返信が遅れてしまい、、申し訳けございません。私生活の方が少々ドタバタしておりまして、中々書けない日々が続いております。一応頂上決戦までの大まかな流れは考えてあるので頑張って更新しますので、お待ち下さい。 (2017年4月27日 15時) (レス) id: 3dbe1cf590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：師走@ボードに作品の進捗状況が書いてあります | 作成日時：2016年4月25日 5時
