拾伍 ページ17
「それに逃げ切るには誰かが"殿"を努めなきゃ駄目ネ。」
「そんな危険な事「危険だろうとやらなきゃならないんだヨ!これで失敗したら今までのが全部無駄になる…そんなの絶対嫌ヨ。」だが…」
そう渋るタイガーにニカッと笑う緋沙那。
「タイちゃん、私そんな貧弱じゃないヨ。ゴキブリ以上の生命力って言われたほどネ。「それ褒め言葉じゃないだろ…」だからあんなのに負けるわけないから私を信じてさっさと行くヨロシ。」
絶対譲る気の無い彼女に根負けしたタイガーは、しょうがないと言って船に乗り込む。
「怪我するんじゃないぞ。」
緋沙那の実力は信じているが、友として一応そう言葉を掛けると自信満々のいつもの不遜な笑みを浮かべた彼女は、
「当然!」
と言って眼前に迫ってくる追手に顔を向けると片手を挙げ、タイガーに振り向かないまま手を振る。
「逃がすな!」
追てきた男達を剣を一閃させただけで十数に吹き飛ばす緋沙那。
「悪いがこっから先は通行禁止だ。」
「何を馬鹿なk「そっから一歩たりとも進むんじゃねェ。」な、何だと。」
「一歩でも進んで見ろ。てめェ等全員叩き切ってやる。」
その気迫に進めなくなる男達。
「全員出航だ!」
タイガーの一声で一斉にマリージョアを出る船。
「か、構うな。相手はガキ一人だ。構わず船を追え!」
そう言って突っ込んでくる男達。
「だから…」
抜刀の構えを取る緋沙那
「通さねェつってんだろうがァ!!」
縮地で一瞬にして姿が消えた次の瞬間、追手の半分以上が血を吹き出し倒れる。
「…一体何が起きたんだ?ガキは…あのガキは何処に行った⁉」
「早すぎて見えねェ。」
そう言っている間にも次々と斬られて倒れていく追手たち。
「ガキは後回しだ。砲撃隊、船を撃て!」
バズーカや大砲が並び船に照準を合わせ
「撃て!」
その声で一斉に発射されるが、直後に全て真っ二つに斬られる。
「た、弾が真っ二つに…⁉」
「おいおい、私を差し置いて何してくれちゃってんだヨ。」
肩に剣を背負いながら悠然と立つ緋沙那。
「あのガキが斬ったのか?」
「嘘だろ⁉」
「本当に人間なのか?」
どよめき本能的に敵わないと悟る追手たち。
「さてと。そんじゃ、まぁ、片付けと行きますか。」
そう言って、一歩、また一歩と近づく緋沙那。
敵わないと逃げ出す男たちだったが、縮地を体得している彼女から逃れる術はなかった。
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小狐(プロフ) - 夜兎って名字ないんじゃないんですか? (2020年9月19日 1時) (レス) id: 21c3761e82 (このIDを非表示/違反報告)
小狐(プロフ) - 夜兎って 朱色の髪に青の目じゃないんですか? (2020年9月18日 21時) (レス) id: 21c3761e82 (このIDを非表示/違反報告)
獅音(プロフ) - 急に終わっちゃったのでビックリしましたが作者さんの都合もあると思うので出来るだけ更新頑張ってください (2019年5月3日 6時) (レス) id: 1ee8009000 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭(プロフ) - 更新楽しみに待ってます(´^ω^`) (2018年2月6日 16時) (レス) id: c067e04ee5 (このIDを非表示/違反報告)
師走@体調不良の為、更新が停滞しております(プロフ) - 夢幻さん» 夢幻様 返信が遅れてしまい、、申し訳けございません。私生活の方が少々ドタバタしておりまして、中々書けない日々が続いております。一応頂上決戦までの大まかな流れは考えてあるので頑張って更新しますので、お待ち下さい。 (2017年4月27日 15時) (レス) id: 3dbe1cf590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:師走@ボードに作品の進捗状況が書いてあります | 作成日時:2016年4月25日 5時