拾 ページ12
緋沙那が10歳になった年、マリージョアで前代未聞の事件が起きた。
自室で寝ていた緋沙那は、煙臭さと何かが燃える臭いで目を覚ます。
前世からの危機察知の早さのおかげで直ぐに動けた緋沙那は、窓からこっそり抜け出し屋根の上まで一気にで駆け上がる。
すると炎に包まれた建物と逃げ惑う人々が見えた。
更によく見ようと目だけグリフィンの鷲の目に変化させて見ると逃げているのはドレイだった者達の様で天竜人に仕える者達がそれを捕えようとするが自身が仕える者達を避難させなければならず、思うように動けない彼らは中々捕えることが出来なかった。
誰かが逃がさなければこうはならないはずと考えた緋沙那が見回しているとドレイ達を誘導しながら追手を殴り飛ばしている人物が目に入った。
「あっ!タイちゃん…」
一年前に逃がしたフィッシャー・タイガーが戻り、種族問わずにドレイ達を解放していったのである。
現状を理解できた緋沙那は、地下に捕われているドレイ達を解放しに向かった。
地下室に着くと既に解放されていたドレイ達だったが、警備の者達に見つかり銃を向けられていた。
それを見た緋沙那は猛ダッシュするとそのままの勢いで警備の一人に飛び蹴りを食らわして吹っ飛ばす。
「ほわたァァァァ!!」
と奇声を上げながら一瞬にして警備を全員倒した緋沙那に開いた口が塞がらないドレイ達。
「いや、あの…(この子、この家の天竜人の子だよね。普通に警備を全員蹴り倒してたけど⁉)」
と遠慮がちに聞くドレイの一人に残りのドレイ達も同じ疑問を持っていた為グッジョブとサムズアップする。
「日頃から煩かったからぶっ飛ばすと清々するネ。やっぱりストレス溜め込むの良くないから今度から我慢しないでぶっ飛ばすことにするネ!」
一仕事終えた様にパンパンと手を叩きながら物騒なことを言う緋沙那に全員一斉に数歩距離を取る。
それに気付いた緋沙那は
「何してるアルか?さっさと逃げるヨロシ。それとも全員ここに残りたいって程ドМアルか?…マジ引くわ〜」
とドン引きした顔をして近寄らないでと言った風に言うと
『んな訳、ないだろうが!』
と最早相手が天竜人の子供だろうが馬鹿みたいに腕っ節が強い子供だろうが関係なくツッコむ。
ならさっさと行くよと言いながら先陣を切って駆け出し、その後を訳が分からないまま全員が付いて行った。
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小狐(プロフ) - 夜兎って名字ないんじゃないんですか? (2020年9月19日 1時) (レス) id: 21c3761e82 (このIDを非表示/違反報告)
小狐(プロフ) - 夜兎って 朱色の髪に青の目じゃないんですか? (2020年9月18日 21時) (レス) id: 21c3761e82 (このIDを非表示/違反報告)
獅音(プロフ) - 急に終わっちゃったのでビックリしましたが作者さんの都合もあると思うので出来るだけ更新頑張ってください (2019年5月3日 6時) (レス) id: 1ee8009000 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭(プロフ) - 更新楽しみに待ってます(´^ω^`) (2018年2月6日 16時) (レス) id: c067e04ee5 (このIDを非表示/違反報告)
師走@体調不良の為、更新が停滞しております(プロフ) - 夢幻さん» 夢幻様 返信が遅れてしまい、、申し訳けございません。私生活の方が少々ドタバタしておりまして、中々書けない日々が続いております。一応頂上決戦までの大まかな流れは考えてあるので頑張って更新しますので、お待ち下さい。 (2017年4月27日 15時) (レス) id: 3dbe1cf590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:師走@ボードに作品の進捗状況が書いてあります | 作成日時:2016年4月25日 5時