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あぁ、何だかとても心地いい。
まどろみの中で瞼を少しだけ開けると、私の手を握りしめて眠る2人の幼なじみ。
『…ダホ……ザカ…………?』
徐々に覚醒してきた頭で現状を理解しようとするけど、どういう状況なのか分からなかった。
シルクの家に来て、無理やり寝かしつけられて……?あれ、あの時ザカオいたっけ?
体を起こしてもんもんと考えていると、寝室のドアがガチャっと開いた。
モ「あ、A。目、覚めたんだね。」
『モトキ……。』
モトキは寝ている2人を起こさないようにそーっとこっちに来て私の顔を覗き込んだ。
モ「……うん。顔色、さっきよりは良くなったね。良かった。」
ニコッと笑うモトキにまた心臓が跳ねた。
単純だなぁ、私。
『……ごめんね、心配かけて。』
モ「あんな状況なら仕方ないよ。だから謝らないで?」
優しいなぁ……。
…そういえば。
『今何時?あと、これどういう……。』
周りを見渡しながら聞くとモトキはあぁ、と少し困ったように笑いながら答えてくれた。
モ「今は22時くらいだよ。Aが眠った後、シルク達にストーカーのこと話して、そこにいなかったダーマとザカオにもメールで伝えたんだ。そしたら、夕方になってダーマもザカオも鬼の形相でここに来てさ。詳しく事情を説明して、ダーマとぺけたんは明日また来るって言って帰ったけど、ザカオとンダホがAのそばにいたいって言って…。」
『鬼の形相って……。』
なんか、想像出来ない。
モ「それだけ心配だったんだよ、Aのこと。」
その言葉を聞いて、なんだかむず痒い感じがした。みんなに心配をかけて、申し訳ないと思う反面、そんな風に思ってくれて嬉しいという気持ちもあって。
モ「シルクがね、Aにとってもこの2人は精神安定剤みたいなものだからそばにいてやれって。」
『え……。』
…確かに、そうかもしれない。
目が覚めた時、この2人が横にいてすごく安心したんだ。
心が、どうしようもなく暖かくなって
繋がれた手にギュッと力を込めた。
※続きます!
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リィオ(プロフ) - みずきさん» 読んでくださりありがとうございます!申し訳ないですが、活動名は固定です。すみません……(--;) (2019年11月4日 11時) (レス) id: 86036bcecf (このIDを非表示/違反報告)
みずき - 活動名などは変えられないんですか? 楽しく読ませていただいてます。 (2019年11月4日 9時) (レス) id: 3bcdf4194e (このIDを非表示/違反報告)
HANA(プロフ) - 読んだよー!!続き!!!早く!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (2018年10月22日 0時) (レス) id: 38cba622c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リィオ | 作成日時:2018年6月6日 21時