【Fischer's】会いたい (ページ35)

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それから2ヶ月が経った。

向こうでの仕事のこともあったから、すぐに戻ることは出来ず。
またしばらく待っていてほしいとみんなに話し、私は東京をあとにした。

シ「6年に比べたら超余裕。」

「「「「「「たしかに。」」」」」」

なーんてちょっと嫌味も言われたけど。

新潟に戻ってから1ヶ月後に職場に退職届を出して、東京での仕事場やアパート探しを始めた。

もちろん、兄と祖父母にも東京に行くことを伝えた。

兄「良かったな、仲直りできて。」

『いや、なんで知ってんの？』

兄「言っただろ？お前、嘘つくの下手。」

『……なんか、腑に落ちない。』

兄「はいはい。…元気でな。じいちゃんとばあちゃん、寂しがってたからたまには帰ってこいよ。」

『…うん。ありがとう、兄ちゃん。』

そして、今日。
新幹線の中でボーッと外を眺める。

[次は終点、東京〜、東京です。]

周りの人が荷物を荷台から下ろし始めるのを見て、自分も降りる準備をする。
新幹線はゆっくりと減速していき、やがてホームに停車した。
ドアが開いて、外に出る。
１回深呼吸して、改札に向かって歩き始めた。

この一つ一つの動作をする度、気持ちが高揚していくのがわかる。

人の波に揉まれつつ、改札にたどり着いた。
改札を通り前を向くと、大好きな7人の姿を見つけた。

自然と顔が綻ぶ。
向こうも私を見つけた途端、パァっと顔を輝かせた。

もう高ぶる気持ちを抑えられなくて、みんなの元へ走った。
その勢いのまま飛び込めば、全員でしっかり受け止めてくれる。

「「「「「「「おかえり、A！
」」」」」」」

『っただいま！』

ようやく帰ってこれた。

私の大切な居場所。

～END～

(作者より)

終わった……。

さて、前にも話しましたが、ここからは続編へ移行していきます。
その前に、本編で書こうと思ったけど上手く盛り込めなかったお話を番外編として載せたいと思います。

ここまで「会いたい」を読んで下さってありがとうございました！

リィオ