巡り巡るはきみのもと5 (ページ39)

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「あまり勧められぇなあ…あんたら、研究員か探検家か？」

ドレスローザの街を通り、グリーンビットへと
繋がる橋についたものの入り口に規制ロープが。

情報を集めようと、近くの店に入り
店員に話を聞いた。

「命をかけて行くほどの用がねぇなら、やめたほうがいい。」

「あの橋は頑丈そうだけど？」

鉄骨で組まれた大きな橋を見てニコ屋が言う。

「あぁ、確かに鉄橋だが。見ての通り今は誰も使っちゃいねぇ。」

店員曰く、グリーンビットの周りには
「トウギョ」が住み着いているらしい。

それが住み着いて以来は、人の往来もなくなったと。

「トウギョってなに？」

「ツノがある凶暴な魚だ。普通の船じゃあ壊されて終わりだ。だから橋も強化されたが…」

「え〜っ、鉄橋も壊すってのか？その魚？！」

鼻屋の言葉に店員が「さぁ…」と首を振る。

「橋がどうなってんのかは、行ったやつしか知らねぇし、帰ってきたやつも俺は知らねぇ。」

鼻屋とシーザーの顔が途端に青ざめる。

「どうすんだよ〜！」

「行くしかねぇだろ。」

鼻屋が「はあ？！」と青ざめる。

「通行止めってのは、行っちゃいけねぇってことなんだぞ！」

…それくらい知ってるが。

「んなことより、この街の奴らはなぜみんな普通なんだ？国王が七武海を辞めたってのに」

「確かに、変ね。誰も知らないなんてことはないはずだけれど。」

ニコ屋の言葉に、キツネ屋も頷いている。

「早くも、想定外だ…」

「あー、幸先不安しかねぇ〜！！！」

「まあ、なるようになるよ！よし、行こーう！」

ちゃっちゃと橋に向かって歩き始めるキツネ屋。

「待てキツネー！ダメだぁ、この橋を渡ってはいけない病が…！」

「ふふっ。キツネちゃん、頼もしいわね。」

何やら言っている鼻屋の前を、
ニコ屋も通りすぎて橋に向かった。

「…」

「おい、みんなぁ！俺を置いてくな！！」

橋を渡り始めて少しすると、霧が深くなり
前方も後方も見えなくなった。