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「まあ！こっちを狙ったとしても、今は海のど真ん中だしバレないから大丈夫でしょ！」
呑気なキツネ屋と対照に鼻屋の顔が
どんどん青ざめていく。
「今はそうかもしれねぇけど！！！いや、その"今"だって本当に居場所がバレないと言い切れるか？！」
「大丈夫なんだろうな？！」と
鼻屋が俺に詰め寄ってきた。
「今バレることは、ねぇよ。」
……内通者がいなけりゃ、な。
「ドレスローザかぁ。おめぇの行きてぇのもそこか？錦、」
麦わら屋が錦えもんに尋ねると、
意外な返事が返ってきた。
「いかにも。童心が1人、捕まってござる。」
「「へぇ？？！」」
「どういうこと？！」
「拙者、旅の途中で童心と散り散りになってしまい……ん？」
そんな時、空から大粒の雨が降ってきた。
「これ…雨？」
「いや、雨じゃないわ……！」
「みんな！！飛ぶわよ！！」とナミ屋が
空を見上げてから言った。
「飛ぶって何かな？！」
「さあ。」
もちろん俺も何のことだかわからない。
麦わら屋たちがせかせかと動くなか、
適当なところに腰掛ける。
「キツネ！トラ男くん！どこか捕まっててね！」
「うん！わかっ…、おお〜！！！トラさん！！」
ナミ屋にキツネ屋が返事をしたと同時に
文字通り、"船が飛んだ"。
「見て！ほんとに飛んでるよ！！！」
風で面が飛ばされないよう、手で押さえながら
サニー号の手すりから身を乗り出すキツネ屋。
……楽しそうだ。
自然と、口元が緩んだ。
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作者名：ソンア | 作成日時：2021年4月2日 20時
