■102. 1日目のホテル ページ12
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トラファルガーが同じホテルにいると思うと特別な夜な気がして、
トラファルガーは何を思っているんだろうとか、
ラベンダー畑でトラファルガーが残した言葉とかがグルグルと頭の中を回っていて、
なかなか眠れないまま時間だけが過ぎた午前4時。
ほんの1時間前まで先生の怒鳴る声やら生徒の笑い声やらが響いていた廊下は、
嘘みたいに静まり返っていた。
隣のベッドからはロビンさんの寝息が聞こえてくる。
北海道の夜はまだ少し寒くて、空は漆黒。
あたしは学校指定のジャージを羽織ると、
部屋を出て音を立てないようにかかとを浮かせて歩いた。
あたしが向かっているのはホテルの中庭。
ロビーから中庭に繋がる通路をチェックインの時に見つけた。
綺麗に手入れされた芝生に、
真っ白なテーブルとベンチがあって脇にはラベンダーも植えられている。
そーっとロビーを横切って、昼間見つけたドアノブに手をかけて、
ドアを押すとギイィッと耳を
「……誰だ？」
「へ？」
少しだけ開いたドアの隙間から吹き込んできた風が髪を揺らす。
「……Aか？」
少し遠慮がちに響く声の主は、エースくんだった。
「エース……くん？」
そう尋ねながら一歩足を踏み入れたら、中庭の外灯に照らされてはっきり映るエースくんの姿。
「どうしたんだ？ こんな時間に」
「エースくんこそ」
こんな時間に誰もいないと思っていたのに。
あたしは、エースくんの向かいにある白いベンチに腰を下ろす。
「シャチのいびきがうるさくてな。そっちは？」
エースくんは前髪をポリポリ掻きながら、苦笑いしてそう言った。
「あたしは……なんか眠れなくて」
深い深い黒を見上げながらあたしも苦笑い。
北海道の夜空はトラファルガーみたいに真っ黒。
先がなんにも見えない。
でもそれに浮かぶ星は、信じられないくらいに綺麗で一つひとつがちゃんと輝いている。
「ふぅん？ 眠れないくらい気になることでもあったか？」
「……エースくんって、鋭いよね」
「Aがわかりやすいだけだろ」
少し意地悪そうに笑うとエースくんは両手を膝の上で組んで、あたしの顔を覗き込んだ。
“そっかな”
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- 金 運: ★☆☆☆☆
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ロー(プロフ) - 2 (2016年2月23日 11時) (
レス) id: 28ece8a1d9 (このIDを非表示/違反報告)
まりもクン。(プロフ) - すっっごいおもしろかったです！文才が素晴らしすぎて、ひきこまれました！ (2016年1月5日 19時) (レス) id: adc226b4ad (このIDを非表示/違反報告)
眞兎（＊´。`＊）(プロフ) - 初めまして！！面白すぎて一気読みしてしまいましたあぁぁ！！なにせ私、ローさん大好きなので…←アンケートはもちろん２！！でお願いします！トラファルガー先生は最強です☆ (2014年2月4日 19時) (レス) id: 27f690d308 (このIDを非表示/違反報告)
mina(プロフ) - 初めまして。面白くて一気に読んでしまいました。駄作なんてとんでもないです！私もちょこっと小説書いてるのですが、自分のが恥ずかしくなってしまうくらいスゴイです！尊敬です！そして、トラファルガー先生ヤバイです！ (2013年12月20日 0時) (レス) id: 66a7e7af78 (このIDを非表示/違反報告)
みんと♪(プロフ) - やばいです////ろー可愛い///// (2013年10月26日 14時) (レス) id: ad2141d48f (このIDを非表示/違反報告)
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