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私の名前は百瀬A、数えで十五になる。今はとある賭けの報酬で、三分間だけ対人訓練をしている。
「ふっ！」
ｶｷﾝｯ
「百瀬さん！どこでそんな技術を学んだのですか！」
「さあ」
「さあって！？苦無も手裏剣も使うだなんて、まるで忍者のよう…」
その通り。私は前世で忍者として影に生きていた。忍者のたまごを育成する学園、いわゆる忍術学園に入学し、その後は女としてではなく、忍者としてとあるお偉いさんの護衛を影から勤めていた。
「一本！」
「にゅやっ！？私の触手を破壊！？」
そしてこの黄色い触手の生物が、私の担任の先生。同じクラスの茅野さんに“殺せないから殺せんせー”と名付けられているこの生物、実は月の破壊をした張本人であり、私たち三年E組はこの先生を卒業までに殺さなくてはならないのだ。
ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ
「ふう…ありがとうございました。烏間先生」
「あ、あぁ。三分が経過したので、これにて終了とする」
私は鍛錬ができたらそれでいいのだけれど。気配の消し方や忍法も覚えている。覚えているけれど、私の今の技術では一人前とは言えない。もっと上手くならないと、また敵に殺られてしまうから。
「百瀬さん！一体君はどこでそんな技術を学…百瀬さん！」
「放課後なので帰ります」
「にゅやっ…烏間先生」
「あぁ、わかっている」
あの先生は、人間の先生なんかよりも親身になってくれる良い人だ。烏間先生も、ここにはいないけどイリーナ先生やロブさんも。だからこそ私に関わってほしくない。
今の私では何も守ることができない。否、前世の、天才だと言われていた前の私でさえも仲間を守ることができなかったのだからもっともっと鍛錬しなければ。
少し長くはなるが、よければ私の過去の話でも聞いてやってはくれないか？
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作者名：ラヴァン | 作成日時：2020年6月10日 11時
