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オッパに、それとなく
週末の予定を聞こうと思ってたら、
向こうからカトクが来て、半ば一方的に食事の約束をされた。
…例の子と会うんじゃないの？
自分が彼女なのに、すっかり自信がなくなって卑屈なことばかり考えてしまう。
すっきりしない気持ちで、待ち合わせのカフェレストランに向かった。
・
何度かデートで来たことのあるお店だけど、30分前に“少し遅れるから先入って待ってて！”とカトクが入り、一人で待つのは初めてだった。
なんで、週末なのに食事だけなんだろ？
昼間、部活でもあったのかな…？
二週間ぶりに会うから、ちょっと久しぶりの気分。
最近、あんまり連絡を取ってなかったからうれしいんだけど、いろいろ聞いてるから正直心もとない。
でも、話したいことはいっぱいあって…
何の話からするか、この話はどういう時にしようか…
久々のデートだと、待ち時間すら楽しい。
でも… 浮かれててもし、別れ話なんてされたら最悪だから、浮いた気持ちは抑えて…
あれこれ考えを巡らせながら、オッパが現れるのを待っていた。
・
待ち合わせの時間から10分ほど過ぎた頃。
入口の方で少し賑やかな声がして…
(あっ、オッパかな？)
どうして、こういうのは
声が聞こえたわけでもないのに分かるんだろう。
失礼致します、と店員さんの声がして、半個室のロールスクリーンが開けられた。
「やー！Aちゃん、お待たせ！」
『あ、オッパ……こんばんは…』
オッパ一人じゃなかった。
後ろにいるのは… だれ？
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作者名：Lavandula | 作成日時：2022年8月13日 11時
