バンタン中学校！(3)【BTS】 (ページ28)

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素直に嬉しくて、
勝手に口角が上がっていたらしい。

「…やー、照れてるの？」

『…照れてません』

「素直じゃない子には…お仕置きが必要かなぁ」

『…え』

…なんか話をはぐらかされそうで、慌てて軌道修正する。

『そういえば、その子のどこらへんが積極的なの？』

「…(チッ、はぐらかせたと思ってたのに)…
勘違いされちゃったみたいでさ…
よく馴れ馴れしく話しかけてくるの。
ベタベタしてくるしね…ってAちゃん？」

『ベタベタ…？』

「(あ、またやっちゃった)…いやいや！
話しかけてくる時に腕に手ぇ添えてたりとかそれくらいだよ？」

『それくらい…』

「もちろん、すぐに振り切るよ？校内だし」

『当たり前です！…ってか校内じゃなかったら』

「外でもするわけないでしょ！
彼女以外に触られたくないし！」

『あ…ごめんなさい』

私より若い子に迫られたら心が揺れないかなって少し心配だったけど、どうやら心配はなさそう。
でも…
なんだかモヤモヤするのはなぜ？

興味のある店をほとんど見終えたので、テイクアウトで飲み物を買って外のベンチに座った。

「…あ、あと…思い出した」

『なに？』

「実習生って、指導教官の授業とか見学したりするじゃん？」

『…あぁ、うん。するね…私もしたなぁ』

オッパには内緒だけど、私も母校で実習した時、気になってた数学の若い先生にちょっとアプローチ…というほどじゃないけど(たぶん)したから、あんまり…人のこと言えないのよね。
このことを知っているのは、教育実習で知り合ってから友達になったジヨンだけ。

もっぱら私はたまに話しかけてただけで、触るなんてしなかったけどね！
昔の話だし。(←二年前)
授業も一回しか見てないし！
実習期間だけで終わったし。

懐かしいなぁ、あの先生…
名前、何てったっけ… あ、イン先生だ。
今も母校で教えてるのかな…
真面目な好青年、て感じの先生だったな。
きっと女子校だから、よく見えただけのこと…

今、大切なのは、目の前にいるこの人なんだから。