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「僕はもうやるだけのことはやりましたよ。おかげでジミン…いや被験番号320はこちらに届いたでしょう。」
暗闇に浮かぶのは二つの瞳。
その下から言葉が流れる
「今回は本当に大変だったんですから。能力者が近くにいて。それに厄介な能力たち。登録ナンバーがついていないものたちだって、こちらに引き渡したでしょう。258テヒョン、957ジョングク、1098A。使い勝手のよさそうなものたちばっかりだ。で、報酬の話なんですが。聞いてます?ジフンさん」
「…お前、本気か。お前の任務が終わったとでも思ってるのか」
地を這うような声はジフン。
「はい?」
「258は逃走している。直ちに捕まえろ。」
「待ってくださいジフンさん、もう僕には無理ですよ。だって裏切者だって彼らはもうわかっているし。僕にはできません。」
「やるのだよ。心配はない。こちらでバックアップする」
「…ですが」
「忘れたのか、お前、自分の立場を」
「…わかりました」
ゆっくりと窓から光が差す。
そして瞳の持ち主は。
「しっかり頼むぞ、ソクジン」
ジンだった。
ジンはジフンの部屋を出る
大きなため息
そしてすぐ隣のドアに消えていく
黒い手袋、黒い目だし帽。
そして、黒くて重い銃。
ソクジンは、重さを確かめるように
2,3度手に軽く叩きつける。
目を閉じる。
数回呼吸をして、再び目を開ける
「さて。久しぶりにやりますか」
そういって窓から飛び降りた。
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作者名:LEA | 作成日時:2017年2月11日 21時