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数日後、ジョングクの部屋の前にたつA。
「会うのも久しぶりなのに…もう二度と会えなくなっちゃうなあ」
呑気につぶやいている。
「…そんな感じなんだな」
「強がってるの、ユンチョル、わかってあげてね」
「うるせぇ」
ジフンがAの監視でつけたのは、ヒョノと、ユンチョルだった。
ユンチョルが部屋のカギを取り出して、カギ穴に差し込む
「いくぞ」
「いつでもどうぞ」
ユンチョルが扉を開ける。
そこには、ベッドに横たわるジョングク。
「…誰ですか？ご飯はさっきいただきましたけど」
綺麗なジョングクの瞳がふたつ、こちらを見ている
Aはどうしようもない気持ちでいっぱいになる
しかし、それと同時に、違和感があった。
「チョン・ジョングク。お前にはここで消えてもらう」
ユンチョルが言う
「消える…僕が…？」
戸惑うジョングク。
そこへドンソンが部屋に入ってきた
「お、なんだ。そんな時間か」
「ドンソンさん！この人たちが！僕を消すって…！！」
ジョングクがドンソンにすがる。
Aはジョングクの前に立って目を無理やり合わせる
「ずいぶん仲がいいみたいだね。ヒョン妬けちゃうなあ」
「ヒョンこそ…」
Aがいうと、小さくて小さくて、本当に気をつけないとこぼれてしまいそうな声でジョングクが答えた
「でも、お前とはもうお別れなんだ」
「え…？」
ジョングクが目をみひらいて驚く。
Aは懐から、銃を取り出す。
「さよなら。ジョングク。」
「あ、やだ…やだ…！」
ジョングクが抵抗をはじめた
Aはそれを無視して引き金を引いた。
パン
という乾いた音が鳴り響いて、ジョングクはくったりと力をなくして、その場に倒れ込んだ。
「終わり。あっけなかったな」
ユンチョルが言う
「僕、割と外さないんだ」
Aが無表情で返す。
そして、黙って部屋を出て行った。
ヒョノが後に続く。
「このままジフンさんとこ行く？報告しに」
ヒョノはAに尋ねる
「別に。どうせ見てるだろ。お前が言っといてくれればいいや」
ぶっきらぼうに答えるA。
「あ、セヒョクちゃんとジミンちゃんだ」
ヒョノが見つけたのは、向かいから歩いてくるセヒョクとジミンの姿だった
「お前見境なくちゃんつけるのやめたら」
Aはそう言ってまっすぐ前を向く
ジミンとAがすれ違う時、二人は特に視線も合わさずに、ただ、通り過ぎていった。
嘘を重ねた犠牲、おわり
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作者名：LEA | 作成日時：2017年2月11日 21時
