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「A!!!A!!」

『お前大丈夫なのかよ!!!』
「Aこそ!」

ガラスに現れたのは、今にも泣きそうな顔をしたAだった。
きっと、自分も同じような顔をしている

『ごめん、守れなくて、ごめん。助けられなくて、ごめん』
「Aのせいじゃないよ、僕のせいだ」
『お前のせいじゃないよ!!』
聞き覚えのあるセリフ

「…同じことホソクヒョンに言われたよ。」
『会ったのか?』
この間の光景が思い浮かんで、なんとなく気分が落ちる

「消えてって言われた」
僕がいうと、驚いた顔をするA。
『そんなの…そんなの本心なわけないだろ』
「わかってるけど、でも、本心かもしれないよ」
『は、お前、本気じゃねぇよな』
「…どうだろう。ねえA、君こそなんで」
『は、なにが…』
そういう彼に浮かぶ、わずかな焦り

「僕みたよ。君が、ここの人と仲良くしているところ。」
『な、なに言ってるんだよ、仲良くなんか』
「あの人、ヒョノっていうらしいね。君はAちゃんなんて親しく呼ばれてる」
『あれはあいつが勝手に…』
「僕たちの事、裏切ったんだね」

こんなこと、いうつもりじゃなかった
きっとAにも事情があることがわかってたつもりだった
でも、目の前にしたら、口が勝手に動き出して止まらない。
違う、違うのに

「テヒョンだって、僕らを裏切って逃げただろ」
『それは、あいつだって…』
「考えがあって?でも、僕は変わらずここにいる。テヒョンが出てってなにか変わった?変わってないよ。僕は相変わらず意味もない実験に付き合わされてる。能力の開花だってさ。君もおかしいと思わない?僕に能力があるなんて」
『僕は、僕はお前に能力あると思う』

なんで、なんでそんなこというのさ。
さっき僕は君にひどいことを言ったのに
なんでそんなに僕を信じて疑わない目をしてるんだ
それが僕を追い詰めることも知らずに

『お前がどう思ってるかは、わからないけど、僕たちは、いや、僕はみんなを助けようと動いてる。いつかお前もそこから出してやる。信じろ』

知っている懐かしい強い瞳
そこに嘘なんかなくて、泣きそうになる

「裏切者のいうことなんか信じられるかよ!!!!」

Aが悲しそうな顔をしている。

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作者名:LEA | 作成日時:2017年2月11日 21時

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